2018 Fiscal Year Research-status Report
The clarification of pathology and the development of brand-new treatment for nonunion in the point of cell-based therapy
Project/Area Number |
17K10953
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
三島 初 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (60361341)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅谷 久 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (10752553)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 骨再生 / 細胞治療 / 難治性骨折 / 骨髄由来間葉系幹細胞 / 脂肪由来間葉系幹細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究計画に従い、骨髄血、骨髄由来間葉系幹細胞、脂肪由来間葉系幹細胞の各々について特性評価を行った。 当該年度においては、骨髄由来間葉系幹細胞、脂肪由来間葉系幹細胞について、細胞分化能(骨分化、軟骨分化、脂肪分化)、増殖能(Doubling Time)、細胞表面抗原解析(CD34, CD31, CD45, 73, 90, 105, 271)、遺伝子解析(Runx2, ALP, Osteocalcin)を行った。細胞分化能(骨分化、軟骨分化、脂肪分化)については、軟骨分化および脂肪分化については計画通りの方法で分化能を確認することができ、骨分化能は本研究に適合する試薬を見出すまでに時間を要したものの、骨髄由来間葉系幹細胞・脂肪由来間葉系幹細胞とも骨分化能があることを確認した。増殖能(Doubling Time)については、骨髄由来間葉系幹細胞と比較して脂肪由来間葉系幹細胞では継代数、継代毎の集団倍加数とも高くなっており、脂肪由来間葉系幹細胞の方が細胞増殖能に優れている可能性が示唆された。また、安定して疾患再現可能な動物モデルについての評価を行い、より成熟した動物個体(12-14週齢相当)では比較的安定して疾患再現可能であることを確認した。 平成30年度内に細胞特性の解析が全て終了する計画であったが、分化能の解析に時間を要したため、細胞表面抗原解析、遺伝子解析が完了することができなかった。また、動物モデルへの細胞投与試験についても実験を完了することができなかった。しかし、すでに細胞表面抗原解析、遺伝子解析を進めており、比較的再現性の高い動物モデルであることを確認していることから、平成31年度に計画している研究については計画通り進めていくことが可能であると見込んでいる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
細胞分化能に関して、軟骨分化および脂肪分化については計画通りの方法で分化能を確認することができ、骨分化能は本研究に適合する試薬を見出すまでに時間を要したため、想定よりもやや遅れている。ただし時間を要して解析を行ったことで骨髄由来間葉系幹細胞・脂肪由来間葉系幹細胞とも骨分化能があることを確認できた。また、より安定して疾患再現可能な動物モデルを検討するまでに時間を要し、想定よりもやや遅れている。ただし、時間を要して検討したことで成熟した動物個体(12-14週齢相当)では比較的安定して疾患再現可能であることを確認した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度中に見込んでいた研究計画を全て完了することはできなかったが、すでに細胞表面抗原解析、遺伝子解析を進めており、比較的再現性の高い動物モデルであることを確認していることから、平成31年度に計画している研究については計画通り進めていくことが可能であると見込んでいる。 今後実施を計画している内容での課題として、量子ドットを用いた移植細胞の追跡(Cell Tracing)についてさらなる検討が必要となる可能性がある。他方、量子ドットを使用した細胞追跡について、これまでに先行研究で産業総合技術研究所と共同で研究を行った実績があり、本課題が生じた場合には同研究所と適宜相談・助言を受けながら検討を進める予定である。
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Causes of Carryover |
細胞解析および動物モデルの妥当性に関する検討に時間を要したため、平成30年度中に解析の完了を見込んでいた細胞表面抗原解析、遺伝子解析、動物モデルへの細胞投与試験については、平成30年度末の時点で解析が完了できなかったため、見込みよりも使用額が少なくなった。 平成31年度には、現在進めている各々の細胞解析に加え、平成31年度に計画している研究を進めていく予定であり、平成30年度に繰り越した金額は平成31年度に使用する計画である。
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