2017 Fiscal Year Research-status Report
高齢者脊椎固定術において確実な骨癒合を実現する機能性間葉系幹細胞シートの創生
Project/Area Number |
17K10982
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
井上 玄 北里大学, 医学部, 准教授 (80594209)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 健太郎 北里大学, 医学部, 講師 (50547578)
馬渕 洋 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 助教 (50424172)
宮城 正行 北里大学, 医学部, 講師 (90627556)
松下 治 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (00209537)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 細胞シート / 後側方固定術 |
Outline of Annual Research Achievements |
超高齢社会を迎えた我が国において、高齢者の脊椎固定術が増加している。高齢者は若年者に比べ骨癒合が遷延することから高齢者の骨癒合促進は極めて重要である。間葉系幹細胞分離技術と細胞積層技術、成長因子アンカーリング技術を用いて機能性間葉系幹細胞シートを作製した。マウス後側方固定術(PLF)モデルに移植し、骨癒合促進能を検討した。ヒト間葉系幹細胞を分離後、3継代行った細胞を実験に用いた。フローサイトメトリーを用いて3継代行った細胞の表現型を解析した。その結果、98%以上はCD45-CD90+陽性であった。コラーゲン膜に200万個のヒト骨髄間葉系細胞を播種し積層を行った。単層培養を行ったものをコントロールとして用いた。積層細胞から産生される栄養因子を検討するためにBMP2, BFGF, TGFB , VEGF mRNAの発現をリアルタイムPCRを用いて検討した。2日間培養後、ヒト骨髄間葉系幹細胞の積層が認められた。また、積層細胞では単層培養細胞に比べ有意にBMP2,TGFB,VEGFの発現が高かった。特にBMP2の発現は単層細胞に比べ60倍高かった。次に、積層細胞シートとbFGFを4℃で30分間反応させ積層細胞シートへのbFGF吸着を行った。積層細胞シート単体およびbFGF吸着積層細胞シートをマウスPLFモデルに移植した。積層細胞シート単体およびbFGF吸着積層細胞シートはいずれも骨形成を促進したがbFGFを吸着した積層細胞シートは高い骨形成促進作用を有していた。しかし、骨癒合促進は十分ではなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ヒト骨髄間葉系細胞積層シートの作製に成功し、後側方固定術における骨形成促進作用を明らかにした。
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Strategy for Future Research Activity |
骨癒合促進を加速するために骨形成タンパクBMP-2との併用や積層細胞数の増加などを検討する予定である。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Effect of Freeze-Dried Allograft Bone With Human Basic Fibroblast Growth Factor Containing a Collagen-Binding Domain From Clostridium histolyticum Collagenase on Bone Formation After Lumbar Posterolateral Fusion Surgery in Rats.2017
Author(s)
Inoue G, Uchida K, Matsushita O, Fujimaki H, Saito W, Miyagi M, Sekiguchi H, Nishi N, Ohtori S, Yogoro M, Takaso M.
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Journal Title
Spine (Phila Pa 1976)
Volume: 42
Pages: 995-1001
DOI
Peer Reviewed
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