2019 Fiscal Year Annual Research Report
Regulation of endochondral ossification by sclerostin
Project/Area Number |
17K11019
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
熊谷 研 横浜市立大学, 医学部, 講師 (10468176)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 知行 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (30170517) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | スクレロスチン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではスクレロスチンがWnt/βカテニンシグナル伝達経路を抑制し、軟骨細胞を維持すると仮説を立て、これを検証するために実験を行う。最終年度は、スクレロスチンによる軟骨細胞のapoptosis抑制効果を調査した。ATDC5細胞を60000個/cm2の細胞数でプレートに播種し、培地にITSサプリメントを添加して軟骨分化を誘導する条件とし、5%CO2気相下、37℃で培養した。apoptosisを誘導する条件として、IL-1βを1, 10, 100ng/mlの各濃度で添加した。また、それぞれに対しスクレロスチン200ng/mlを添加した。24時間後にTUNEL染色を行い、死細胞数をカウントした。IL-1β 10ng/mlおよびIL-1β 10ng/ml+スクレロスチン200ng/mlを添加した群に対し、リアルタイムRT-PCRにてLRP5, LRP6, Ctnb-1の発現を定量した。24時間後のapoptosis率はIL-1β 1, 10, 100ng/ml添加でそれぞれ0%、60.3%、83.9%であった。一方、IL-1β 1, 10, 100ng/mlにスクレロスチンを添加すると、それぞれ0%、0%、28.5%であり、apoptosis率は有意に減少した(P<0.05)。LRP6、Ctnb-1の相対的発現量はそれぞれIL-1β投与で4.41、3.76と有意に増加した (P<0.05) が、IL-1β+スクレロスチ投与では1.20、0.86と有意に減少した(P<0.05)。LRP5はIL-1β投与で1.64と増加したが有意差はみられず、IL-1β+スクレロスチン投与で1.20と有意に減少した(P<0.05)。以上より、スクレロスチンはWnt/β-カテニンシグナル伝達経路を介してapoptosisを抑制し、軟骨細胞を維持する可能性が示唆された。
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