2017 Fiscal Year Research-status Report
Identification of molecular markers for ectopic pregnancy
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17K11283
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
増崎 英明 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 教授 (00173740)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 清徳 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 准教授 (00363490)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 異所性妊娠 / microRNA / 分子マーカー |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は、妊娠初期における母体血漿中胎児・胎盤由来microRNAを同定し、 異所性妊娠の検出率が高いマーカーセットを決定した。異所性妊娠18例(異所性妊娠群)および正常妊娠12例(コントロール群)を対象とした。母体血漿中に流入している胎盤特異的microRNA(miR-515-3p、miR-517a、miR-517c、および miR-518b)量をreal-time RT-PCR法を用いて定量し、コントロール群の中央値を基準としたmultiple of median(MoM)値として算出した。両群間における流入量を比較検討し、receiver operating characteristic curve(ROC曲線)を用いて異所性妊娠の診断における母体血漿中胎盤特異的microRNAsの精度を評価した。 成績:異所性妊娠群における母体血漿中胎盤特異的microRNAs 流入量は、コントロール群と比較して、いずれも有意に低値であった(p<0.05, Mann-Whitney U-test)。ROC曲線を用いた母体血漿中胎盤特異的microRNAsに関する解析では、miR-517aおよびmiR-517cを組み合わせた場合に、最も高い精度(area under curve:0.9850)で異所性妊娠と正常妊娠とを識別可能であった。 結論:母体血漿中胎盤特異的microRNA流入量は、異所性妊娠の分子マーカーとして有用であると示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り、異所性妊娠の検出率が高いマーカーセットを決定することができた。しかし、妊娠初期の分子マーカーとして血清hCGとは独立した胎児由来microRNAを選定する研究は次年度に実施することになった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は、妊娠初期の分子マーカーとして血清hCGとは独立した母体血漿中胎児・胎盤由来microRNAを選定する。そして、母体血漿中における胎児・胎盤由来microRNA流入量の基準値を決定し、異所性妊娠と関連するmicroRNAマーカーセットを用いた診断法の開発を目指す。
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Causes of Carryover |
平成29年度は当初の計画の通り異所性妊娠と関連するマーカーセット(胎盤特異的microRNA:miR-517aおよびmiR-517c)を同定することができた。しかし、胎児由来microRNAの同定についてはH30年度に実施することにしたため、次年度使用額が生じたが、研究計画は概ね順調に進行しており、H30年度に予定通りマイクロアレイ解析で胎児特異的microRNAを同定するため、今回の次年度使用額は適正に使用される。
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Research Products
(5 results)