2018 Fiscal Year Research-status Report
Identification of the predictive factor of high myopia and posterior staphyloma in the schoolchild myopia.
Project/Area Number |
17K11429
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
稗田 牧 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50347457)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 近視 / ぶどう腫 / 眼軸長 |
Outline of Annual Research Achievements |
我が国の小学生における近視発症の低年齢化が問題となっている。世界的にもアジアを中心に近視が増加し、強度近視からおこってくる病的近視(後部ぶどう腫、脈絡膜萎縮、新生血管)による視機能障害の増加が危惧されている。我々の目標は強度近視を減らし、近視による失明を起こさないことである。 小中学校の視力検査は、1979年以降屈折検査が行われなくなり、文部科学省の視力統計は裸眼視力による ABCD判定となり、現状では近視の頻度を正確に把握できない。小中学生を対象とする臨床研究は学校や保護者の同意を得られにくい、という側面があるが、これまで申請者らは京都府下の学校の協力のもとに学童近視の実 態調査について長期の臨床研究をおこなっている。 先年度には,京都市凌風学園と福知山市夜久野小学校で,ひきつづき「詳しい視力検査」を問題なく実施できた.「詳しい視力検査」の結果を統計専門家と相談して、低学年の児童の近視進行のリスク要因を解析したところ、眼軸長、角膜屈折力以外に、高次収差の一部も影響を与えていることが明らかになった。蓄積されたデータを用いて追加検討を行っている。 また,強度近視におけるぶどう膜の診断基準を作成し,客観的な指標でぶどう腫の存在する患者への後ろ向き調査おこなった。ぶどう腫を有する強度近視患者50名に問診したところ、近視の発症時期は、70%が小学生以降にであることが明らかになった。小学生の近視進行抑制治療で、ぶどう腫を発症するリスクを減らせる可能性が示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ぶどう腫を有する近視の発生時期について同定できた。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度の学校検診を継続して行う.後ろ向き研究の論文化をすすめる.また,前向きにぶどう腫が未発症の患者をエントリーしてデータベースの作成する。
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Causes of Carryover |
データべース作成年度末にかかるため、ソフトなど購入する資金を次年度に繰り越しした。
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