2018 Fiscal Year Research-status Report
Clarification of metastasis development mechanism in oral cancer stem cell
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17K11691
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Research Institution | Asahi University |
Principal Investigator |
梅村 直己 朝日大学, 歯学部, 講師 (80609107)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大越 絵実加 青森大学, 薬学部, 准教授 (10287667)
足立 誠 朝日大学, 歯学部, 講師 (10468192)
近藤 信夫 朝日大学, 歯学部, 教授 (40202072)
高山 英次 朝日大学, 歯学部, 准教授 (70533446)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 口腔がん / がん幹細胞 / 薬剤耐性 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度の研究結果から、口腔扁平上皮癌細胞(親株)と口腔がん幹細胞と比較検討した結果、ウエスタンブロッティング法により、がん幹細胞ではABCG2とCD44が強発現しており、Efflux pump解析により薬剤排出能に優れていることを明らかにした。またMicroarray解析から、がん幹細胞ではSOX9とFGF9が有意に増加していることがわかった。そこで、ABCG2、CD44、SOX9、FGF9に注目し、がん幹細胞の転移巣形成に深く関与すると考えられている特徴である、EMT(上皮間葉転換)にはどの分子が関与しているのかを検証するため、それぞれをノックダウンし、EMTの特徴との関連を検証した。 その結果、ABCG2、CD44、SOX9はがん幹細胞のEMTの特徴に関連していなかった。現在、FGF9について同じように検証しているところである。 また、がん幹細胞の特徴の一つである薬剤排出能にどの分子が関与しているかを検証している。 それにより、がん幹細胞で発現が増加している分子が薬剤排出(薬剤を細胞外へと排出する能力)に関与しているのかがわかる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初、研究計画に沿って、超高光度発光タンパク質nano-lanternを遺伝子導入した口腔扁平上皮がん幹細胞のマウス舌移植モデルの構築を試みたが、予定通りにがん幹細胞のマウス舌移植モデルが構築できなかった。そこでがん幹細胞の特徴であるEMTと薬剤耐性に関与する分子の特定という第二案に集中したところ、順調に実験結果が得られている。
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Strategy for Future Research Activity |
口腔扁平上皮癌細胞株(親株)と口腔がん幹細胞を比較し、がん幹細胞の特徴であるEMTと薬剤排出能にどの分子が関与しているのか引き続き検証する予定である。
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Causes of Carryover |
「今後の研究推進方策」通り、がん幹細胞の分子的機能解析を行う際の研究消耗品として使用する計画である。
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