2019 Fiscal Year Annual Research Report
Applicative study of UV-photofunctionalized zirconia implant
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17K11762
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
岩佐 文則 昭和大学, 歯学部, 准教授 (60297025)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ジルコニア / インプラント / 紫外線 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29、30年度に引き続き老細胞を使用した培養実験を行った。生後8ヶ月と15ヶ月の骨髄由来骨芽細胞の比較から培養初期の表現系(接着、増殖、石灰化能、形態)においていずれも両者間に有意な差が認められたが、紫外線照射群との結果と比較して老細胞においてのみその表現系のデータが増進されていた。これらの結果を現在遺伝位子実験により詳細検討中である。最終年度の主実験はUV照射により新規に表面改質したナノジルコニアに対し、紫外線照射の効果を検討するための基礎研究をまとめ、さらに臨床応用へと展開するため in vivo の動物実験を行った。まず、紫外線照射試験の確認のための全実験を再度行った。チタンの酸処理表面を対照群として55%フッ酸処理をしたナノジルコニアのミニインプラントをラットの大腿骨へ埋入し、その骨結合能を力学的、組織学的に検索した。(push in test)その結果埋入2週間後、4週間後の埋入初期の骨結合能はともに酸処理チタンに対し2倍の値を示し有意に上回った。またマイクロCT画像による組織学的な観察ではミニインプラント周囲の新生骨は明らかにナノジルコニア周囲でその形成量が多く確認された。これらの結果はこれまで常用化されているチタンインプラントの表面処理を生物学的に上回ることを動物モデルで示したものであり、我々の先行研究ともデータ内容が一致することからチタンを凌ぐジルコニアインプラントのオッセオインテグレーション獲得を示唆する重要なエビデンスとして周知したい。これらの結果を踏まえ老齢ラットへの紫外線照射効果について検討を開始した。現段階で老齢ラットに対し塩酸処理チタン、フッ酸処理ナノジルコニア双方に紫外線を照射したミニインプラントを使用してpush in testを施行し実施中である。、
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