2017 Fiscal Year Research-status Report
Development of widely use new method to eliminate oral biofilms to prevent pneumonia
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17K11768
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
河相 安彦 日本大学, 松戸歯学部, 教授 (50221198)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木本 統 日本大学, 松戸歯学部, 准教授 (10267106)
水口 俊介 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (30219688)
村田 比呂司 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 教授 (40229993)
木本 克彦 神奈川歯科大学, 大学院歯学研究科, 教授 (70205011)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 誤嚥性肺炎 / バイオフィルム / 口腔ケア / 青色光 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度の研究実績は以下の通りである。 研究委員会の開催:研究委員会をメールで2回開催した、第1回目のメール会議で資料作成方法、及び実験進行のプロトコールの確認と修正を行った。第1回目のメール会議でコンセンサスを得たプロトコールの修正は、基礎実験(In Vitro)の試験体を当初4施設で60試験体としていたが、アウトカムと最小有効値を精査して再度計算した結果、1施設18試験体、4施設合計52試験体と修正した。また懸案であった照射する青色光は各施設に備わっているレジン照射器(歯科用 ワイヤレスLED光重合器 D1)とすることで検討され同意が得られた。各施設で当初の実験条件に沿って、レジン照射器で6条件の時間で照射後、人口唾液に浸漬し細菌(C.albicans)に暴露させた。しかしながら、この暴露方法についC.albicansの定着に偏差が生じ難渋した結果、異なる菌株のC.albicansを試行錯誤しながら適応し実験を繰り返した。年度末の2月の時点で、付着試験の結果の偏差は当初より低下(ばらつきが低下)しており、従前より付着が安定しているものの、未だ十分な域に到達したとはいえず、引き続きの検討が必要な段階である。年度末に予定通り第2回メール会議を開催し、先に記載した問題への討議を行い、室温や日内変動の影響についての要因を検討しより厳格で新たなプロトコールの作成に入り、それに基づき研究を進めていくこととした。現在も継続して条件探索実験を行なっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度は研究の推進と、共有を図る目的でで研究委員会(メール会議)を開催した。会議の次第は主に研究内容の確認と、共有であり具体的には1)試験体の製作方法2)試験体への照射実験の方法の確認で、各施設で実施が進んだ。当初の予定でである3)試験体の人工唾液の浸漬と細菌の暴露4)バイオフィルムの数量化を検討については,細菌の暴露方法について予想以上の時間と研究手法に時間を要したため若干の進行の遅れがあるものの,概ね順調に推移していると思われれる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は計画に沿って、1)研究委員会の定期的な開催(河相、水口、村田、木本克彦、木本統)を継続する。目的は施設間の系統的誤差防止のであり、各施設研究責任者による実施方法の把握等を図る。研究代表者施申請者(河相)が委員会の議長となり幹事(木本統)および大学院生(古谷佳輝、目黒郁美、2名)が書記として進行、記録および研究補助を行う。 2)昨年度から行ってきた基礎研究を継続して行い義歯床用レジンの試験体を製作し(2cm X 2cm, 厚さ2mm)青色光(スポットライトα)にて10~60秒間にて10秒おきに6条件で照射を行う。1条件照射3試験片(1施設20試験体)を用い複数の条件下で照射する。その試験体を口腔内条件下(36.5℃)で1週間浸漬し、人口唾液に口腔内条件下で1週間浸漬し細菌(C.albicans)に暴露させる。 3)その後、付着菌の測定を細菌数測定装置 細菌カウンター・DU-AA01NP-H(パナソニックヘルスケア株式会社)を用いてバイオフィルムの付着を定量化する予定である。また表面から細菌を採取しコンパクト恒温器カルボックスCB101(株式会社テックジャム)で培養し、定量化を同時に行う。 4)より臨床的に歯垢染色液プロスペック(ジーシー)で染め出し後、面積測定器 PLANIX7(タマヤ計測システム株式会社)にて染め出された面積(バイオフィルム)の数量化を行う。 以上を今年度の研究予定としている。完了後は直ちに臨床試験に移行するため、倫理委員会申請も予定している。
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Causes of Carryover |
(理由) 実験に使用予定の試薬等は、長崎大学でルーティーンに行っているカンジダの実験で使用するものと同じものがあったため、これらを使用したため。また細菌の暴露方法等の手法に時間がかかったため、その後に使用する予定の実験材料や試薬を購入しなかったため。 (使用計画) 平成30年度は確立した細菌の暴露方法に従って実験を行い、バイオフィルムを数量化して評価する予定である。これらの評価に使用する義歯洗浄剤などの実験材料やカンジダの付着実験に必要な試薬等を購入する予定である。
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