2018 Fiscal Year Research-status Report
生体親和性と抗菌性を有する傾斜機能型バイオセラミックスの開発
Project/Area Number |
17K11816
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Research Institution | Matsumoto Dental University |
Principal Investigator |
横井 由紀子 松本歯科大学, 歯学部, 講師 (60469012)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒井 敦 松本歯科大学, 歯学部, 講師 (00532772)
大須賀 直人 松本歯科大学, 歯学部, 教授 (80247535)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 酸化チタン / ルチル型二酸化チタン / バイオセラミックス / 傾斜機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
傾斜機能を保持する材料のうち,生体適合性の良好だと考えられるルチル型二酸化チタン焼結体を使用した.これまでにルチル型二酸化チタン焼結体におけるマウス線維芽細胞における細胞増殖およびマウス骨芽細胞様細胞の良好な細胞増殖を確認している。 生体材料として特にインプラント材料などの骨細胞と適合性の大きいBioactiveな性質の有無を検討するため、ルチル型二酸化チタン焼結体上で,マウス骨芽細胞様細胞を培養し,生細胞数およびアルカリフォスファターゼ(ALP)活性を比較した.1300℃で焼成し作製したルチル型二酸化チタン焼結体を用いて細胞培養実験を行った.MC3T3-E1細胞をルチル型二酸化チタン焼結体上で培養し,7,14,21,28日間後の生細胞数ならびにALP活性を測定した.各日数において,ルチル型二酸化チタン焼結体の増殖が対照群よりも高い値を示し,21日および28日は統計学的に有意に増大した.ALP測定では、対照群を基準としルチル型二酸化チタン焼結体の変化を算出した.培養14日目では110%,28日目では126%といずれも多い値を示した。ルチル型二酸化チタン焼結体は,ALP活性を促しマウス骨芽細胞様細胞の分化に影響を与える可能性が示唆された。 現在、アナターゼ型二酸化チタンの焼成温度を変え、傾斜機能の変化や割合について検討している。またルチル型二酸化チタンと共に、アナターゼ型二酸化チタン焼結体上でマウス骨芽細胞様細胞の分化と挙動のについて追究を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
試料作製条件や原料性状を検討を行って細胞培養試験に適する形状を確立できた.生体材料としての評価を行ている.いくつかの機械的性質の計測が難しい場合は,材料力学的知識および研究方法を習得するため、共同研究者に専門知識を教示をいただきながら研究を遂行する.
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き条件を変化させながら試料を作製を行い、傾斜機能をコントロールや焼結体形状を検討する.細胞培養試験や光触媒作用を計測する試験や抗菌作用試験を行う。
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Causes of Carryover |
機械的強度計測のための試料焼成過程における形状の安定性が得られず、当初計画より時間がかかってしまったため、使用する物品の一部の購入が遅れ差額が生じた。 差額は計画していた物品および機械的強度計測用試料を作製するために必要な物品をを購入する予定である。
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Research Products
(2 results)