2019 Fiscal Year Research-status Report
口腔外科臨床における免疫栄養療法の効果と免疫応答動態の解明
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17K11833
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
平岡 慎一郎 大阪大学, 歯学研究科, 助教 (70615616)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古郷 幹彦 大阪大学, 歯学研究科, 教授 (20205371)
島田 泰如 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, 歯科口腔外科医師 (50751757)
内橋 俊大 大阪大学, 医学部附属病院, 助教 (60757839)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 口腔がん / 栄養 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は免疫栄養療法の実施が、口腔外科周術期成績向上に寄与するのかを検討することで、口腔外科疾患における有用な免疫栄養療法の導入を目的としているが、その栄養学的効果の検討においては、院内での適切なアセスメントが重要となる。大阪大学歯学部附属病院は口腔外科医療に特化した入院病棟体制をしいており、消化管は正常でも、経口摂取困難な患者が多く存在するといったような一般病院とは異なる特殊性を有する。 また、口腔がん患者における術前の各指標(リンパ球数、好中球数、血小板数、血清アルブミン値、総コレステロール値、CRP値)を用いた栄養学的指標と周術期に発症する術後創部感染(Surgical Site Infection)および生命予後の関連を検討した結果、術前の栄養学的指標は、SSIおよび生命予後に関連する因子であることが示せた。さらに、口腔外科周術期のほぼ全ての患者において、部位別直接インピーダンス測定法(DSM-BIA:Bioelectrical impedance analysis)の計測可能な器材による体組成評価を実施している。さらに(muscles psoas major volume; PV)を指標としたサルコペニアと口腔がん患者の予後との関連について解析している。結果、BIA法にて測定、算出した骨格筋量指標SMI(Skeletal Muscle Index)は相関することが分かり、その有益性を、第64回日本口腔外科学会総会・学術大会、第35回日本臨床栄養代謝学会学術集会(Covid-19による緊急事態宣言のため、誌上発表)で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
適切な栄養アセスメント実施に際し、効果の検討も実施し、生体インピーダンス法による体組成評価もすすんでいたが、急遽PET/CTからの大腰筋体積の測定及び解析が必要となったため。
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Strategy for Future Research Activity |
生体インピーダンス法による体組成評価もと、PET/CTからの大腰筋体積の測定データを踏まえて、周術期における栄養学的因子の検討についての学術論文を作成し欧米の学術雑誌に投稿する予定である。
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Causes of Carryover |
BIA法による口腔がん周術期の体組成評価で、免疫栄養療法の効果判定をし、国際学会での発表および論文校正費用、投稿費用に充てる予定であったが、大腰筋体積測定の解析を行った後に発表する方針に変更した。そのため次年度の使用額が生じたが、前記目的のために使用する予定である。
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