2018 Fiscal Year Research-status Report
デクスメデトミジンとプロポフォールを併用した呼吸抑制と覚醒遅延のない鎮静法の確立
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17K11906
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
花本 博 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (50397733)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丹羽 均 大阪大学, 歯学研究科, 教授 (30218250)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | デクスメデトミジン / 静脈内鎮静 / プロポフォール |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度に新しい経皮血液ガスモニタを購入し、経皮的酸素分圧(tcpO2)と経皮的二酸化炭素分圧(tcpCO2)を測定したところ、特にtcpO2では測定値の安定に時間を要することが判明した。そのため、今後の患者研究においては、呼吸抑制の判定をtcpCO2、呼気ガスCO2および経皮的動脈血酸素飽和度を主として測定し、tcpO2は参考値として研究を進める方針となった。 平成30年度には、デクスメデトミジンとプロポフォールを併用した臨床使用を開始し、デクスメデトミジンの初期負荷時間を検討した。デクスメデトミジンの投与には初期負荷が必要であり、診療時間の短縮のための考慮が必要であった。過去の我々の研究(Togawa E, Hanamoto H, Maegawa H, Yokoe C, Niwa H. J Oral Maxillofac Surg. 2019;77:29-41)では10分間行っていた初期負荷時間を5分とすることが望ましいと判断した。その後、デクスメデトミジンの初期負荷時間を5分とし、プロポフォールで鎮静を維持した場合の予備調査を行った。ミダゾラムと併用し、デクスメデトミジンを鎮静維持にも使用した場合と比較し、覚醒時間が早くなるという仮説をもとに、鎮静終了からロンベルグテストの判定が「可」となるまでの時間を主要評価項目とする場合のサンプルサイズを算出した。また、主要評価項目以外の副次評価項目を選び、研究計画を立案した。 来年度には、倫理審査委員会の承認を得た後に、実際の臨床研究を開始する予定としている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度にボランティアでの研究を予定していたが、臨床研究保険費用が高額になる可能性が高く、本課題の直接経費のみでの遂行が困難と考えられた。そのため、実際には患者研究のみの方針としたが、昨年度にボランティア研究への対応に時間を要した関係で全体の進行がやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
倫理審査委員会の承認を得た後、すみやかに臨床研究を開始する。進捗がやや遅れているため、研究期間の延長が必要になる可能性も考慮し、研究費を使用する。
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Causes of Carryover |
ボランティアでの研究に際し、臨床研究保険費用が高額になる可能性が高く、本課題の直接経費のみでの遂行が困難と考えられた。また、患者研究での臨床研究保険増額に対応するため、本年度の使用額が少なくなった。 現在の進捗がやや遅れており、臨床研究における患者の参加状況によっては研究期間を延長する必要がある可能性があることを考慮して研究費を使用することとする。
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