2017 Fiscal Year Research-status Report
頭蓋顎顔面先天異常における治療結果の立体的予測法の開発
Project/Area Number |
17K11933
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
須佐美 隆史 東京大学, 医学部附属病院, 登録診療員 (80179184)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大久保 和美 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (10396715)
岡安 麻里 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (10610941)
内野 夏子 東京大学, 医学部附属病院, 特任臨床医 (30569637)
井口 隆人 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (80587775)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 三次元平均顔面形態 / 先天性疾患 |
Outline of Annual Research Achievements |
頭蓋顎顔面領域に変形を有する先天性疾患に対し、治療計画立案や病態把握の一助とするべく三次元平均形態の作成を行っている。2016年に右側を患側とする第一第二鰓弓症候群の患者資料を用いて硬組織、軟組織それぞれの平均顔面形態の作成を行い、日本矯正歯科学会にて発表を行った。今年度は平均画像のバリエーションを増やす目的で2016年の発表内容と同様の手法を用いて片側性口唇口蓋裂患者における平均画像の作成を行っている。疾患が異なるため、まず原型となるジェネリックデータに対し変形基準点の設定を行った。次に診療において撮影されたCTのDICOMデータより不要領域を削除したfieldデータを作成した。これは不要な領域を削除することによりデータ容量を軽くする事を目的としている。 次にfieldデータとジェネリックデータから立体可視化ソフトを用いて患者ごとのサーフェスデータを作成した。これはCT値、閾値、圧縮率を統一し内部構造を除去した表面のみのデータであり、硬軟組織それぞれに対して作成を行った。ただし、口唇口蓋裂は上顎骨に骨欠損を有するため第一第二鰓弓症候群と同様の手法では骨欠損部位のサーフェスデータが作成出来なかった。そのためジェネリックデータにおける変形基準点の選定を見直し、fieldデータとの整合を可能とするように見直した。現在は深さの設定を便宜的に一次口蓋までと設定し、サーフェスデータの作成を行っているが、この手法では両側性口唇口蓋裂患者には適用するのが困難であるため、今後再考が必要になると思われる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
前回設定した変形基準点は第一第二鰓弓症候群用に設定したものであるため、今回の口唇口蓋裂には適用できず、初めから設定する必要が生じたため。また、口唇口蓋裂は上顎骨に骨欠損を伴うためサーフェスデータの作成が困難で、内部構造の除去範囲を設定することに時間が消費されている為。
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Strategy for Future Research Activity |
現在の片側性口唇口蓋裂患者のサーフェスデータ作成における内部構造除去範囲の設定を早急に確立し、まずは5症例における平均顔面形態の作成を行う予定である。
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Causes of Carryover |
唇顎口蓋裂患者のfieldデータ作成及びサーフェスデータ作成に予定外の時間が必要となった為、三次元プリンターで出力することが出来ず、それに関連する物品費が支出できなかった。また、学会での発表が出来なかったため、成果発表を予定していた学会参加ができず、それに関連した予定支出が消滅したため。 次年度では三次元立体画像の作成に着手し、予定通りの支出を行う予定である。
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