2018 Fiscal Year Research-status Report
ジェネレーティブデザインを応用した顎偏位形態予測と顎偏位軽減治療システムの確立
Project/Area Number |
17K11935
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
齋藤 功 新潟大学, 医歯学系, 教授 (90205633)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丹原 惇 新潟大学, 医歯学系, 助教 (10636228)
高橋 功次朗 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (40736625)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 有限要素解析 / 顎偏位 / ジェネレーティブデザイン / 顎変形症 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、顎変形症例(顔面非対称・顎偏位併発)に対し、工学的手法を用いて顎偏位形態の予測を試みるとともに、その結果から顎偏位の予測と軽減 を目的とした効果的、効率的な治療システムを構築することである。すなわち、コンピュータの大規模計算によって構造力学上最も適した形態を模索するジェネ レーティブデザイン法という手法を顎偏位形態の再現に応用し、顎偏位を引き起こす不均衡な咀嚼筋作用を同定することで、顎偏位が惹起される力学的な背景を 解明する。さらに、得られた結果をもとに、顎偏位を増悪させると考えられる筋機能メカニズムから顎偏位の形態変化を予測し、早期から顎偏位の増悪を防ぐた めの効果的な治療を選択できる診断システムの確立を目指す。 現在、顎変形症の治療方法としては、成長が概ね終了するまで定期観察し、外科的矯正治療 (顎矯正手術を併用した矯正治療)を適用することが主流である。 しかし、手術そのもののリスク、 偏位量が大きい場合の術後安定性、長期の入院という患者負担を考慮した場合、顎偏位を引き起こす咀嚼筋機能のパターンを 把握し、偏位の軽減あるいは増悪の抑制を図る治療法を確立させることは患者にとって有益である。さらに、個々の症例によって程度や原因が異なる顎偏位に対 し、画一的な治療を施した場合、症例によっては効果のない過剰診療となってしまう可能性が高い。 そこで、適切な治療を施すために症例の治療効果を予測する診断システムの構築が急務かつ必要不可欠と考え、本研究を立案した。本研究では、顎偏位が惹起 される前の段階から、偏位の軽減あるいは増悪の抑制を図るための積極的なアプローチを必要かつ有用と推測される顎偏位症例のパターンを特定し、 さらに、 最適な治療法を科学的根拠に基づいて決定できるシステムの構築、普及を図れるものと確信している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成30年度は、おもに対象(解析)症例の選定、ジェネレーティブデザインアプリケーションによる顎偏位再現モデルの作成および顎骨形態変化の3次元分析を行ったが、解析データの解析に難渋しており、再現モデルの完成には至っていないが、次年度では受託解析にて解析結果をまとめる見通しのため、研究遂行に問題はない。また、顎偏位症例のクラスター分析については、当初の予定通り順調に作業を進め、顎偏位の3次元形態計測によるクラスタリングが完了した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成 31 年度は、ジェネレーティブデザインアプリケーションによる顎偏位再現モデルを完成させた上で、すでに得られた顎偏位を分類した各クラスターの特徴と顎偏位再現モデルとの比較、照合を進める。
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Causes of Carryover |
平成30年度後半から、解析データの分析を進める中で、受託解析の必要性について認識していたが、モデリングソフトウェアを有効活用するために、受託解析の発注は次年度以降にする予定としていた。そのため、次年度使用額は受託解析費用として利用する予定としている。
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Research Products
(7 results)