2021 Fiscal Year Research-status Report
看護師の在宅療養支援を円滑にするための「患者の生活を見通す」能力開発モデルの構築
Project/Area Number |
17K12089
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
小西 美和子 兵庫県立大学, 看護学部, 教授 (60295756)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 史博 関西医科大学, 看護学部, 講師 (00584210)
増野 園惠 兵庫県立大学, 地域ケア開発研究所, 教授 (10316052)
徳原 典子 兵庫県立大学, 看護学部, 助手 (30755830) [Withdrawn]
畠中 易子 兵庫県立大学, 看護学部, 助教 (80614586)
神田 知咲 関西医科大学, 看護学部, 助教 (90613802)
山岡 千鶴 兵庫県立大学, 看護学部, 助教 (00876807)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 生活を見通す能力 / 能力の獲得過程 / 在宅療養支援 / 熟練看護師 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、在宅療養支援に向けて熟練看護師の患者の生活を見通す能力とは何かを明らかにすること、さらにこの能力の獲得過程を明らかにすることを目的に、過去3年間に看護関連の雑誌、学術誌において退院支援を強化している病院をリストアップし同意を得た病床数100床以上の医療機関に勤務する熟練看護師を対象とし16名(経験年数15年~24年)にインタビューした。その結果を分析し、患者の生活を見通す能力として、4つのカテゴリー【患者の生き方を柱に捉える】【家族の結びつきを知る】【患者の生活の先を見据える】【生活維持に向け他職種の力を結集する】を生成し、学会への発表もすでに終えている。 論文作成に向け、カテゴリーを再度確認していく中で、16名の看護師の特性(病棟特性、病院施設以外の経験)が生かされていないことが課題にあげられた。 データを収集した看護師が勤務する病棟は、整形外科、循環器内科、消化器内科、神経内科、緩和ケア病棟など、疾患により生活の捉え方がさまざまであり、それらの個別性がカテゴリーには反映されていなかった。また地域包括病棟や訪問看護ステーション等を経験している看護師は、そうでない看護師よりも生活を多角的に捉えていることがデータから明らかとなったことから、もう一度データをはじめから見直しを行うこことした。ナースが語っている意図の意味は何か等をもう少し探っていく必要はある。データの頻出語、データ間の結びつきの強さ、病棟特性、看護師の経験などの側面からデータの見直しを行っているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
論文化に向けカテゴリーを再度確認していく中で、16名の看護師の特性(病棟特性、病院施設以外の経験)が生かされていないことが課題にあげられた。今回データを収集した看護師が勤務する病棟は、整形外科、循環器内科、消化器内科、神経内科、緩和ケア病棟など、疾患により生活の捉え方がさまざまであり、それらの個別性がカテゴリーには反映されていなかった。また地域包括病棟や訪問看護ステーション等を経験している看護師は、そうでない看護師よりも生活を多角的に捉えていることがデータから明らかとなったことから、もう一度データをはじめから見直しを行うこことした。データの頻出語、データ間の結びつきの強さ、病棟特性、看護師の経験などの側面からデータの見直しを新たに行っていることから、研究の進捗状況については大幅な遅れとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
病棟特性、看護師の経験などの側面からデータの見直しを行い、在宅療養支援を円滑にするための患者の生活を見通す能力についての論文を完成させる。 一方で、患者の生活を見通す能力の獲得過程においては、【生活に対する価値観を転換・再構築する契機を見出す】【未知なる多様な生活を知る必要性を認識する】【個々人にとっての生活をつかむための行動を起こす】【生活を見通した看護実践に確かな成果を実感する】、これらのプロセスをたどりながら獲得していることが明らかとなっており、現在論文化をめざしている。 明らかになった成果から、インタビューを実施した看護師に対して確認を行う予定である。
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Causes of Carryover |
データ分析のやり直しが生じたため、そのために必要なソフトや書籍購入に充てた。計画を予定通り進めることができなかった。また論文を投稿することができなかったために、今後は論文作成のための研究費として確保した。
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