2017 Fiscal Year Research-status Report
電動式シート型洗髪槽と湯循環式洗髪用具の開発のための基礎的研究
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17K12099
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
社本 生衣 岐阜大学, 医学部, 准教授 (40593512)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石原 由華 椙山女学園大学, 看護学部, 教授 (30369607)
水野 暢子 藤田保健衛生大学, 保健学研究科, 教授 (80338201)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 床上洗髪 / 身体負荷 / 細菌汚染 |
Outline of Annual Research Achievements |
頭髪および頭皮の細菌などの汚染を効果的に減少できる洗髪を実施し、さらに洗髪実施のための準備や移動などでかかる身体的負担の減少、点滴や挿管チューブの抜去等の医療事故の予防も考え、患者に負担のない安楽性が高く、高度な治療環境の規制に伴う不自由さを軽減した安全性の高い洗髪を実施することを目的にシート状で挿入し電動で槽形に膨らませることができる電動式シート型洗髪槽を作成したいと考えた。 洗髪のために必要かつ安全なスペースの確保ができ、患者に身体的負担がなく、細菌など汚染を効果的に除去するための洗浄を行うことができる洗髪槽とベッドサイドにもっていく温湯量を少なくするために汚水を浄化し再生することができる循環式洗髪用具(シャワーと汚水濾過システム)を開発することで解決できると考えた.さらに、電動式シート型洗髪槽と循環式洗髪用具と合わせて1つの台車にまとめ、可能な限りコンパクトなものにしたいと考えた。 本研究は、これらを有形にして製品化することである。今年度は、電動式シート型洗髪槽の作成に取り組んだ。形状の検討では、研究者の先行研究で構築した「10~13Lの温湯を使い、手で湯溜まりを作って揺らしながらすすぐ方法」が実施できるスペースの確保、患者の頸部固定に関わる条件(固定位置、膨らまし具合、可動性等)、素材(抗菌性、保温性、皮膚への刺激等)について検討した。 現在は、試作が完成し実際に健康成人で検証を行っている。吸気時(膨らまし時)、排気時にかかる患者の身体的負担を生理的、運動的(筋電図)、精神的な側面で検証している。2年目となる平成30年度は、電動式シート型洗髪槽を完成し、さらに湯循環式洗髪用具の開発に必要な基礎的データの収集を行い試作作成を行いたいと考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は、電動式シート型洗髪槽と湯循環式洗髪用具の開発である。今年度は電動式シート型洗髪槽の試作完成まで進めることができ、その検証を進めている。さらに、来年度に向け湯循環式洗髪用具の作成のための形状や機能について具体的な検討を進めている。検討に必要なデータは、シミュレーターや健康成人にて検証のための実験を進めており、概ね計画どうり進めていると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
電動式シート型洗髪槽と湯循環式洗髪用具を製品化すために、株式会社タナックと共に研究を進めている。研究の目的が達成できるように今年度も推進してきたい。現段階で、遂行するにあたり課題としていることは概ねない。
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Causes of Carryover |
電動式シート型洗髪槽と湯循環式洗髪用具の製品化に伴い、試作作成のための費用が多く必要となる。特に、湯循環式洗髪用具の試作に多くの金額が見込まれるため次年度に繰り越した。
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