2017 Fiscal Year Research-status Report
妊娠糖尿病の女性・児への生活習慣多職種連携教育モデル
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17K12109
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
恩幣 宏美 群馬大学, 大学院保健学研究科, 准教授 (20434673)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大崎 綾 群馬大学, 医学部附属病院, 医員 (30711387)
久保 信代 関西福祉科学大学, 心理科学部, 准教授 (40449848)
長安 めぐみ 群馬大学, 男女共同参画推進室, 講師 (10769657)
河原田 律子 (那須律子) 高崎健康福祉大学, 健康福祉学部, 講師 (60383147)
松井 理恵 群馬大学, 大学院保健学研究科, 助教 (60736263)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 妊娠糖尿病 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は、妊娠糖尿病既往患者の生活の実態を把握するために、2つの調査を実施した。 1.妊娠糖尿病で出産した女性の生活習慣とその関連要因を詳細に把握するため、質的記述的分析による研究を実施した。研究対象者は妊娠糖尿病を発症後, 現在も病院でフォローアップをされている女性11名であり、研究方法は質的インタビューと分析を実施した。現在、その結果を分析中であるが、女性は育児・家事・仕事のマルチタスクをこなしながら生活しており、自分自身の食事・活動・睡眠・心などの健康面まで考慮できていない状況であった。そのため、今後、介入研究を行う際も、画一的な教育プログラムでは行動変容およびその維持までは難しいことが予測され、対象者の食事・活動・睡眠・心を適切に把握しながら、テーラーメードな介入が必要になると考える。 2.出産後の女性の生活習慣とその関連要因を定量的に把握するために、約700名の出産の女性にアンケート調査を実施した。研究対象者は妊娠糖尿病既往に問わず、広く出産後の女性に対してのアンケート調査を、幼稚園および保育園で実施した。現在、詳細な結果を分析中であるが、出産後の女性は子どもと共に中等度の活動を行っているが、喫煙している女性の割合も多かった。また、健康関連QOLの調査から、体の痛み、活力、心の健康の得点が低い傾向にあった。今後は、具体的にどのような要因が影響して、これら健康関連QOLの得点が低かったのかを分析していくことが重要と考える。 これらの結果を踏まえ、多職種連携による教育プログラムを実施する場合、妊娠糖尿病既往女性の生活の実態を多職種が把握、そして共有していくことが重要である。それに向けて、生活の実態を把握できるライフログの機器選定を行った後、来年度からは介入を実施していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の予定であった平成29年度からの介入研究にまでは至らなかった。これは、1年目に当初の予定よりも綿密な調査を実施したためである。しかし、介入に際し使用するライフログ等の機器選定も進んでおり、介入研究に向けた倫理審査委員会への書類提出および審査が順調に進めば、平成30年度で介入研究が開始できる予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度に実施した「質的研究」および「量的研究」に関する調査の分析と学会発表、投稿を進めていく。また、平成30年度7月までには介入研究に向けた倫理審査委員会への書類提出および審査を進めていき、8月または9月から研究が開始できるようにしていく。また、被験者をさらに増やすために、現在、対象病院も選定中である。これらの作業を進めつつ、平成30年後半には、50名程度の介入を行っていけるように研究プロトコールを作成する。
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Causes of Carryover |
研究分担者である久保信代先生(関西福祉科学大学)の分担金に未使用額(次年度使用額)が生じたためである。
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Research Products
(2 results)