2018 Fiscal Year Research-status Report
COPD患者の疾病コントロールを支える家族に対する家族支援プログラムの構築
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17K12110
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
礪波 利圭 福井大学, 学術研究院医学系部門, 助教 (10554545)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 智子 福井大学, 学術研究院医学系部門, 教授 (60303369)
小笠原 映子 高崎健康福祉大学, 保健医療学部, 教授 (40389755)
村松 芳幸 新潟大学, 医歯学系, 教授 (80272839)
上原 佳子 福井大学, 学術研究院医学系部門, 准教授 (50297404)
北野 華奈恵 福井大学, 学術研究院医学系部門, 講師 (60509298)
出村 佳美 福井大学, 学術研究院医学系部門, 助教 (30446166)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | COPD / 家族 / 在宅 / 支援プログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度は、家族支援プログラムの内容を検討するために、実際に患者家族に対し「患者と共に生活を送る上での思い」に関するインタビューを実施し、支援プログラムのニーズの必要性について検討を行った。 インタビューの内容は、前年度の文献検討から抽出した、家族支援に必要な要素である「疾患の知識(症状、経過、治療)」「同病患者との関わり方」「患者を取りまく医療関係者との情報共有」「社会資源等の情報提供」から『診断された時の想い』『症状出現時の想い』『周囲の相談者の存在』『利用している社会資源』等について半構成的面接法にてインタビューを実施した。これまで対象者をCOPD患者家族としていたが、COPD患者家族の特徴を明確にするために、他の慢性呼吸器疾患患者家族も対象としてインタビューを実施した。現在まで5名の患者家族(COPD患者家族:3名、間質性肺炎患者家族:2名)に対しインタビューを実施したところ、疾患特有性の内容よりも、症状に関する内容が共通して抽出された。また並行して、支援プログラムの評価を行う既存の尺度として、コーピング尺度を中心に検討を行ったが、日本で使用されている尺度では研究の目的を明らかにする尺度が見当たらなかった。そのため、海外の家族に関係する研究で使用されているコーピング尺度の使用を検討したが、宗教的背景が日本人の宗教観に合ったものではなかったため、尺度の再検討が必要となった。 2019年度も、引き続きCOPD患者の家族へのインタビューを継続して実施し、具体的なプログラムの内容の検討および、支援プログラムで使用する既存の尺度の検討も行っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
インタビューの対象者の募集を行ったが、期待した人数が集まらなかったことに加え、使用する尺度の再検討が必要となったため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、慢性呼吸器疾患看護認定看護師の方々にも協力してもらい、インタビュー対象者を増やしていく。また、再度、日本および海外の文献から、家族支援プログラムの評価ができる、コーピング尺度を検討していく。
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Causes of Carryover |
(理由)学会参加費が想定していたより安価となったことや、実施計画の遅れにより、家族支援プログラムの研修会が開催できず、会場費として予定していた金額が使用できなかったため。 (使用計画)次年度以降は、インタビューの対象者をさらに増やし、そこから抽出された家族支援のニードに関する内容をまとめ、学会等で積極的に発表していくことや、研修会の評価に使用する尺度の検討を速やかに検討し、研修会の開催を実施していく予定である。
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