2019 Fiscal Year Research-status Report
低学年の看護学生を対象にメタ認知を強化するCAI教材の開発-視線移動に着目して-
Project/Area Number |
17K12116
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
本田 可奈子 滋賀医科大学, 医学部, 准教授 (60381919)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中西 京子 滋賀医科大学, 医学部, 准教授 (60638435)
相見 良成 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (20231756)
米田 照美 滋賀県立大学, 人間看護学部, 准教授 (00353037)
島田 伸敬 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (10294034)
山下 敬 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (50758018)
岡 美登里 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (40756178)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | メタ認知 / 看護学生 / 低学年 / CAI教材 / 視線解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に引き続き、メタ認知測定尺度よりメタ認知の状況を確認するとともに、対象の観察時の視線移動の特徴を明らかにすることに取り組んだ。平行して調査結果より明らかになったメタ認知の状況をもとに、教育方法の検討も開始した。 1.対象の観察時の視線解析 目的:低学年を対象とした既存のメタ認知測定尺度より、メタ認知の状況を確認した。また看護大学2年生25名、比較対象として、経験年数5年以上の熟練看護師各15名にモバイル型アイマークレコーダーEMR9(眼球運動測定器:ナック社)を装着し、静止画像を4枚、各15秒づつ観察してもらった。観察してもらった静止画像は、①4名の家族の食後の団らん②高齢者が玄関先にたって見送っている③術後直後の患者と家族④酸素吸入と点滴、モニター心電図を装着した患者 である。観察終了後に覚えていること、印象に残っていることなどを記述してもらった。結果:15秒の観察時間は、熟練看護師のほうが短く感じていたが、学生は時間が足りないと感じることが多かった。また、視線移動の速度は熟練看護師が早い傾向にあった。しかし、使用した解析ソフトのEMR-dFactoryが起動しないなど不具合が生じ、詳細なデータ解析までには至らなかった。 2.メタ認知スキルを強化する教育方法の試行 メタ認知測定尺度による調査結果より、省察的モニタリングの点数が低いことが明らかになったため、シミュレーションをとりいれた看護過程演習を企画した。これは、シミュレーション学習に含まれるデブリーフィングに省察的学習の効果があるためである。実施後「デブリーフィングの学び」を質問紙で評価した結果、「視野の広がり」「新たな発見」「自分を見つめなおす時間」など、省察的効果が得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
低学年のメタ認知の状況と視線移動の結果をふまえ、教育方法の開発に取り組む予定であったが、解析ソフトの不具合が生じ、視線移動の分析にまでいたらなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は視線移動の解析結果と今までの結果をもとにメタ認知を強化するCAI教材をとりいれた教育方法の検証を行っていく予定である。前半で視線データの解析を終了し、調査の結果をふまえたCAI教材の作成と活用方法の検討、後半は実施と評価を行う。
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Causes of Carryover |
研究期間の1年延長により、データ分析、教材作成、教育方法の評価を実施することとなった。したがって、次年度の教材作成にかかる物品費、教育方法の評価にかかる費用にあてる。
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Research Products
(2 results)