2018 Fiscal Year Research-status Report
在宅看取りでの看護師による死亡確認時の理念および技術の教育実践プログラムの開発
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17K12123
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Research Institution | Yamagata Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
齋藤 美華 山形県立保健医療大学, 保健医療学部, 教授 (20305345)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川原 礼子 東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (40272075)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 看取り / 在宅 / 死亡確認 / プログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
我が国における高齢者および家族の死への受け止め方、考え方を文献検討により明らかにした。 医学中央雑誌Web版(Ver.5)を用いて、2000年~2017年5月までに発表された国内文献を検索した。キーワード「高齢者and死and受け止め」「高齢者and死and概念」「高齢者andグリーフケア」「家族and死and語り」「高齢者and死別and家族and受け止め」「高齢者and死別and考え」のいずれかに該当する原著論文のみを対象とした。該当した文献のうち、高齢者および家族の死への受け止め方、考え方に関する記述がある13文献を分析の対象とした。分析は、対象文献の研究目的、方法、結果を整理し、高齢者および家族の死への受け止め方、考え方についての記述を抽出した。次に、それらの記述の類似性に着目しながら整理した。 該当文献13件の内訳は、地域在住の向老期から老年期世代を対象にした文献が4件、余命告知を受けたがん患者家族を対象とした文献が1件、在宅で看取りを行った家族介護者を対象にした文献が3件、家族と死別を体験した家族介護者を対象とした文献が5件であった。 高齢者の死に対する受け止め方や考え方は、その時の年代や疾患、性別、看取りを行った環境により異なることが明らかとなり、対象者の状況に応じた看取りへの支援を行う必要性が示唆された。そのため、今後、高齢者および家族の“死への受け止め方”考え方に関する概念を整理する上では、年代別、性別、疾患および告知をうけていたかどうかの別、看取りを行った環境として病院か在宅かの別、などカテゴリー化して示す必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
今年度は、高齢者と家族の“死への受け止め方”考え方に関する概念を文献検討から抽出したものをより詳細に分析し整理するとともに、それと併せて、看取りに関わっている訪問看護師へのインタビューからも概念を抽出し、看護師による死亡確認時の理念を作成する予定であった。しかし、概念を整理するうえで、分析を要したことと、看取りに関わっている訪問看護師を選定するうえで、時間を要したため、インタビューまでの遂行に至らなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度までの目標である高齢者と家族の“死への受け止め方”考え方に関する概念を看取りに関わっている訪問看護師へのインタビューにより抽出し、看護師による死亡確認時の理念を作成する。そして、今年度の目標である作成した理念の洗練と全国の訪問看護ステーションへの質問紙調査を実施する。
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Causes of Carryover |
データ収集および分析の進捗が遅れたことによる諸費用の未執行が考えられる。達成できなかった課題を早期に行うとともに今年度の目標である訪問看護師へのインタビューおよび全国の訪問看護ステーションへの質問紙調査を実施することで計画的な使用が遂行できると考える。未使用金は今年度分と併せて使用する。
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