2017 Fiscal Year Research-status Report
急性期病院に入院する認知症高齢者の転倒予防のためのケアプログラム
Project/Area Number |
17K12158
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
福間 美紀 島根大学, 医学部, 准教授 (40325056)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 幸恵 西九州大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (20325062)
内田 宏美 島根大学, 医学部, 教授 (30243083)
津本 優子 島根大学, 医学部, 教授 (30346390)
坂根 可奈子 島根大学, 医学部, 助教 (40559267)
宮本 まゆみ 島根大学, 医学部, 講師 (80551746)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 認知症 / 高齢者 / 転倒 / 急性期病院 |
Outline of Annual Research Achievements |
一般病院で3年以上の実務経験のある認知症高齢者の看護に従事している看護師10名に、,認知症高齢者の転倒予防のための看護プロセスについて半構成的インタビューを行った。分析は、質的帰納的分析法で分析し、抽出した内容を検討した。 分析の結果、756の切片から141のコードを抽出し、33のカテゴリ、10の大カテゴリに集約された。看護師は、患者の<生活状況><移動によるリスク><認知機能の程度>を把握していた。このような患者情報から<転倒につながる要因><病状による影響要因>を査定していた。また、意思疎通できない患者の<離床の意味を探求>していた。患者には、<健康な部分に働きかけ>ながらも、<生活パターン>や<入院環境>を調整していた。一看護師だけの介入にとどまらず、<一丸となって転倒リスクに対応>していた。 認知症高齢者の転倒予防には,患者の心身機能だけでなく、生活状況やパターンなどの情報からリスク要因の検討を行っていたことが明らかとなった。さらに、患者の離床行動の意味を捉え、患者の生活行動や環境を整えることの重要性が示唆された。本研究で抽出されたコードは、認知症高齢者の転倒予防ケアモデルのためのケア項目作成の指標として活用できると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度の研究計画は、認知症高齢者の転倒リスクのある行動とそのケアの抽出であった。今年度末までに、転倒予防の看護プロセスから抽出されたコードからケア項目の作成の可能性が確認された。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、今年度の研究で確認できた転倒予防の看護プロセスから抽出されたコードと先行研究で明らかにされた転倒予防のためのケア内容を突合し、本研究のテーマである認知症高齢者の転倒リスク予防のためのケア項目を作成する。作成たケア項目を全国の急性期病院等の認知症看護認定看護師と老人看護専門看護師を対象としてデルファイ法で検証する。当初予定していたの研究計画に従って研究を進める。 また、今年度分析した結果を、国際学会で発表することで、広く専門家の意見を求める。
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Causes of Carryover |
当該助成金について、データ入力などの作業を研究者間で行った。次年度使用分については、翌年度の調査研究の通信費やデータ入力の謝金等で使用する
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