2018 Fiscal Year Research-status Report
看護チーム力を向上させる看護師・看護補助者の協働モデルの考案
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17K12171
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
中岡 亜希子 大阪府立大学, 看護学研究科, 准教授 (60353041)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
冨澤 理恵 大阪大学, 医学系研究科, 特任講師(常勤) (20584551)
澁谷 幸 神戸市看護大学, 看護学部, 准教授 (40379459)
内海 桃絵 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (40585973)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | チームワーク / 看護師 / 看護補助者 / 協働 |
Outline of Annual Research Achievements |
2017年度より看護師と看護補助者のチームワークの構造を把握するための量的調査の準備を進め、2018年度には、倫理審査の承諾を得て、調査機関となる急性期病院への依頼を進め調査を開始した。その結果、近畿圏内の12病院34病棟からの承諾が得られた。本調査はチームワークについて把握するために、1病棟を1単位として考えため、1病棟内でできるだけ多くの回答が得られていないとその病棟のチームワークは測定できないと考え、各病棟の回収率が50%以上の16病棟(看護師363名、看護補助者39名の合計363名)を分析対象とした。三沢ら(2009)の「看護師チームのチームワーク測定尺度(Teamwork Measure for Nursing Team)」で総合得点は、44項目に対してそれぞれに5段階評定で回答を求めたところ、平均24.9~30.3であった。全分析対象病棟の下位尺度の平均得点について、最も低いのは、<チームプロセス>における「知識と情報の共有」、ついで「職務の分析と明確化」であり、最も高いのは<チームプロセス>における「フィードバック」、ついで「モニタリングと相互調整」であった。看護師と看護補助者を単位する看護チームにおいては、知識や情報の周知徹底を図る行動や、職務内容をメンバー間の合意により明確化する行動が弱く、各自の仕事の進捗状況を相互にモニターし、必要に応じて行われる調整行動をとれる傾向にあることが示唆された。また、Lee(2003)が開発したQuality of Work(ing) Life測定尺度の総合得点は90点中平均50.4~62.3であった。今後は、チームワークと労働生活の質に対する認識との関連性や、チームワークの構造をより詳細に分析することが課題である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2年目で予定していた近畿圏内におけるチームワークの調査について、2018年8月に所属大学での倫理委員会の承諾をえて、その後9月より調査の協力依頼を実施し、2018年11月~12月にかけて調査票を郵送し、2019年1月までに調査票を回収した。現在、結果の分析を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、量的調査に基づき、チームワークが良好と考えられる病棟とそうでないと考えられる病棟のチームワークの構造を詳細に分析し、その実態を明らかにする。そのために、調査にご協力いただいた病院にフィールドワーク調査の依頼をし、実際のチームワークの状況や課題について調査を進める予定である。
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Causes of Carryover |
2018年度は量的調査を実施したため、研究代表による支出で賄い、分担金の使用をあまり必要としなかったため
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