2019 Fiscal Year Research-status Report
配置転換を経験した看護師のアンラーニングを促進する支援プログラムの開発
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17K12172
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Research Institution | University of Nagasaki |
Principal Investigator |
山口 多恵 長崎県立大学, 看護栄養学部, 准教授 (00597776)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 中堅看護師 / アンラーニング / 回復期リハビリテーション病棟 / 配置転換 / 共分散構造分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究目的:一般病棟から回復期リハビリテーション病棟への配置転換を経験した中堅看護師のアンラーニングを促進する要因を明らかにする 研究方法:本研究課題においてアンラーニングのプロセスの仮説モデルを検証するために質問紙調査を実施した。対象は、全国の回復期リハビリテーション病棟の看護師5,435名とした。今年度は仮説モデルの検証に使用していないデータを分析対象とした。「一般病棟の看護とリハ看護の違いを受けいれる要因」について自由記述で回答を求め、内容分析により明らかにした。 結果:自由記述のあった質問紙703名分(有効回答率12.9%)を分析対象とした。703名の内訳は,平均年齢44.5歳(SD=8.1),女性671名(95.4%),男性32名(4.6%),回復期リハ病棟への異動希望あり273名(38.8%),異動希望なし430名(61.2%),看護師経験平均年数20.8年(SD=7.9),回復期リハ病棟経験平均年数4.9年(SD=3.8),一般病棟経験平均年数13.0年(SD=7.0)であった. 703名の全記述内容から1,001コードが得られ,目的に沿わない177コードを除外した.824コードを分析し,25サブカテゴリに集約され,さらに7カテゴリを形成した.一般病棟から回復期リハ病棟へ異動した中堅看護師がリハ看護を受けいれる要因は,【患者の回復過程を支えるやりがい】【多職種協働による看護師の役割意識の明確化】【退院支援を通した見守り待つ技術の獲得】【他者からの指導やロールモデル】【リハ看護に関する学習】【経験の省察によるリハ看護の価値への気づき】【治療優先から生活機能優先への視点の転換】であることが明らかになった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本来、2019年度に実施する予定の仮説モデルの検証が2018年度内に終了していたため、今年度は次の段階の支援プログラムの素案となり得る質的情報の分析に着手できた。 前年度までの進捗が計画以上に進展していることから、今年度もそのペースを落とすことなく進められたことが理由である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、今年度明らかにしたアンラーニングを促進する要因を洗練し、支援プログラムの原案を作成する予定である。 支援プログラムの原案を洗練するために、全国の回復期リハビリテーション病棟の看護師または管理者を対象としてエキスパートパネルを実施する予定であったが、Covid19の影響により県境を越えた調査は困難であると考えている。 従って、今年度は県内あるいは市内にフィールドを限定した代替案で実施する予定である。
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Causes of Carryover |
学会開催中止になったため、予定より交通費の支出が少なかったため。
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Research Products
(4 results)