2017 Fiscal Year Research-status Report
新人看護師の多重課題に対応する実践能力育成のための教育プログラムの開発
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17K12188
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
水野 暢子 藤田保健衛生大学, 保健学研究科, 教授 (80338201)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 業務遂行過程 / 判断 |
Outline of Annual Research Achievements |
看護師の臨床判断および業務遂行における判断過程に関する国内の文献を収集し,検討した. 看護師の臨床判断に関する研究は米国に始まり,臨床判断の概念化を中心に研究が進められてきた.我が国においては,佐藤(1989)が臨床判断の構成要素と臨床経験による臨床判断能力の違いについて報告し,その後,佐藤が明らかにした臨床判断の構成要素に基づいた研究が報告されている.藤内,宮腰(2005)は,1983年から2004年に発表された臨床判断に関する61文献から,看護師の臨床判断に関する研究の現状と課題を明らかにした.臨床判断に関する研究は,主として患者対看護師の関わりにおける看護師の判断を分析しているものが多く,一対一の患者ケアにおける臨床判断だけでなく,医療チーム,複数患者を視野に入れた臨床判断を分析し,課題を明らかにしていくことが必要であると提言している.その後,臨床判断に関する研究は増加の一途をたどっているが,看護実践能力との関連で新人看護師や特定領域における看護師の臨床判断に焦点を当てた研究が多くを占めている. 看護師の業務遂行における判断については,夜勤における体重課題への対応に関する研究(尾崎,亀岡,2017)や割り込み業務への対処(豊増,2014),業務遂行過程におけるタイムマネジメントの要素の明確化(足立,古川,2010)等にとどまっており,業務遂行過程における看護師の判断については,ほとんど研究されていないことが明らかになった. なお,実際の調査は遅れており,今年度中に新人看護師および熟練看護師に面接調査を実施するための手続きを進めている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究開始が遅れ,さらに当初予定していた研究協力者募集対象の施設における調査の承諾が得られないことに加え,承諾を得られた施設において研究協力者を得ることができなかった.
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Strategy for Future Research Activity |
対象施設を再選定し,研究協力者募集依頼を実施する. 昨年度,予定していた新人看護師の研究協力者募集と併せて,今年度,調査予定であった熟練看護師の研究協力者を募集する.
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Causes of Carryover |
研究が遅れているため. 当初予定していた研究参加者募集対象施設の承諾を得ることができず,必要経費を使用できていない. 今年度は,研究参加者募集対象施設を再選定し,新たに依頼して,必要な研究参加者を募集し,研究を進めるため,昨年度使用できなかった旅費や謝金,人件費を使用する予定である.
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