2021 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a Community Assistance Rating Scale for Health Protection during Disasters
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17K12201
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Research Institution | Shikoku University |
Principal Investigator |
武田 道子 四国大学, 看護学部, 教授 (40552097)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 久美子 日本赤十字秋田看護大学, 看護学部看護学科, 教授 (80310150)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 共助 / 健康を守る / 尺度 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、災害時における健康を守る地域共助力の評価尺度の開発を目的としている。開発された評価尺度は、防災行政担当者や地域防災リーダーが使用することとし、担当する地域の災害時における健康を守る地域共助力を評価し、その評価に基づいた防災教育や具体的な防災活動を計画実施することに役立つと考える。 本年度は、まず259名から回収した予備調査票を分析し、研究者間で総合的に判断するとともに、公衆衛生活動実践家および災害看護実践家の専門家に調査項目に対する意見を聴取し、追加修正等の助言をいただいた。その結果31の調査項目とし、類似項目として「災害時に住民同士で健康を守るための助け合いができる」を設定し、評価尺度調査票を完成させた。調査対象は年齢幅と調査地域を広げ、175名から回収できた。データを探索的因子分析し、反復主因子法で因子数を決め、Cronbachのα係数で信頼性を検討、類似項目を用いて妥当性を検討した。項目分析では天井効果が6以上、フロア効果が1以下の項目はなく、I-T相関分析は.385から.749であった。項目間相関分析のr=7以上の項目は検討後2項目除去した。抽出因子のCronbachのα係数は.453から.889であった。6因子が抽出され、「災害時要支援者の支援」「話し合い・相談・連絡」「災害時特有の疾病予防」「乳幼児の支援」「心身の健康観察」「生活情報の入手」と命名し、尺度構成した。信頼性評価として抽出因子と29項目全体のCronbachのα係数を、類似項目と総得点の相関を出した。 以上から災害時の地域共助力の中でも特に、住民同士が健康を守りあう災害時健康を守る共助力の評価尺度として一定の妥当性・信頼性を確認した。看護系学会にて発表し、引き続き論文投稿の準備中である。併せて災害時健康を守る地域共助力評価尺度を防災関係者等に送付準備中である。
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