2018 Fiscal Year Research-status Report
女性看護師が活き活きと労働生活を送るための要因に関する研究
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17K12203
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
岡田 なぎさ 産業医科大学, 産業保健学部, 講師 (20341521)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 敏生 広島都市学園大学, 健康科学部, 非常勤講師 (20251069)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 医療・福祉 / 女性看護師 / ワーク・エンゲイジメント / SOC / コーピング特性 / スピルオーバー / メンタルヘルス |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度は、予備研究A(763人の就労する女性看護師を対象に実施した横断的質問紙調査)の結果を論文にて発表した。分析の結果、多重役割(妻または母親役割)を持つ女性看護師の精神健康度の維持・向上には、サポートや満足感の向上、ストレス要因の低減に加えて、ストレス対処能力であるSOCの「把握可能感」の維持・向上が影響することが示された。 また、予備研究B(1225人の就労する女性看護師を対象に実施した横断的質問紙調査)のデータ分析を行い、中間アウトカムとしているワーク・エンゲイジメントにストレス対処能力やコーピング特性等の個人要因、仕事や家庭の「要求度」及び「資源」、仕事と家庭における多重役割(スピルオーバー)がどのように関連するのかについて、結婚・出産・育児などのライフイベントにより生じる多重役割の有無に注目して検討した結果について論文作成を行った。(現在投稿中) 加えて、予備研究Bにおいて、最終アウトカムとしての「精神的健康」、及び「職業経験の質」について継続して分析すると同時に、本調査を実施するための準備を行った。現段階では、本調査の実施に向けて最終調整を行っている。本調査では、調査項目に個人要因としてのレジリエンスも加えることとなり、本年6月に実施する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
予備研究のデータの分析結果を行い、本調査で調査する変数や測定に用いる尺度の選択を慎重に行ったため。
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Strategy for Future Research Activity |
予備研究Bのデータ分析を引き続き行い、健康アウトカムとしての「精神的健康」及び動機付けアウトカムとして「職業経験の質」に関する分析や従来の「仕事の資源-要求度モデル」に、労働生活の構成要素である「家庭領域」を新たに追加したモデルの分析を行い、結果について論文作成を行う。また、本調査を6月に実施し、収集したデータの分析を行う予定である。
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Causes of Carryover |
2018年度に実施予定であった全国調査の実施を2019年度に繰り越したため、自年次使用額が生じた。次年次使用額は、本年度の全国調査の実施に使用する予定である。
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