2021 Fiscal Year Annual Research Report
Research on the factors that enable female nurses to lead active working lives
Project/Area Number |
17K12203
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
岡田 なぎさ 産業医科大学, 産業保健学部, 准教授 (20341521)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 敏生 広島都市学園大学, 健康科学部, 非常勤講師 (20251069)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 医療・福祉 / 女性看護師 / 多重役割 / スピルオーバー / ワーク・エンゲイジメント / 精神健康度 / 職業経験の質 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年,労働者のメンタルヘルスにおけるポジティブな視点が注目されているが,女性看護師の活き活きとした労働生活への関連要因やアウトカムにおける「家庭領域」の影響は明らかでない.本研究では,就労する女性看護師が活き活きと労働生活を営める要因を明らかにするため,女性看護師を対象に横断的質問紙調査を実施し,「仕事領域」に「家庭領域」の変数を含めて検討することを目的とした. 2021年度は、予備調査の結果を基に本調査(2019~2020年実施)の結果を分析した。本調査は、対象を全国の女性看護師に拡大し、予備調査の質問項目にレジリエンス(精神的回復力)を追加し、仕事以外に担う多重役割は、妻および母親役割に加えて介護役割も含めた。本調査(調査票の配布数5036人、回収数1872人(回収率37.2%)、有効回答数1818人(有効回答率36.1%))の分析の結果、多重役割のある女性看護師は、多重役割のない女性看護師よりも精神健康度および看護実践の質と正の相関がある職業経験の質が高く、予備調査の結果と一致した。また、最終アウトカムとしての精神健康度には、SOC(ストレス対処能力)、ストレス対処行動の「回避と抑制」、仕事の要求、仕事の資源、ワーク・ライフ・バランス、疲労、多重役割の有無が関連していた。一方、職業経験の質には、SOC(ストレス対処能力)、ストレス対処行動の「積極的問題解決」、資質的レジリエンス、獲得的レジリエンス、仕事の資源、ワーク・ライフ・バランス、ワーク・エンゲイジメントが関連していた。これらの結果は、JD-Rモデル(Job Demands-Resource model:仕事の要求度-資源モデル)と一致し、本研究で着目した「家庭領域」の要因も健康・組織アウトカムに関連した。女性看護師が活き活きと労働生活を送るためには、「仕事領域」のみならず「家庭領域」の要因の重要性が示された。
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