2018 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
17K12218
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Research Institution | Kanagawa University of Human Services |
Principal Investigator |
大場 美穂 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 講師 (20451768)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 美香 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 教授 (80276659)
小林 珠実 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 准教授 (50382263)
大江 真琴 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 特任准教授 (60389939)
竹原 君江 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 准教授 (70709865)
土井 英子 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 講師 (10457880)
田代 理沙 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 助教 (60748945)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 透析導入患者 / 足病変 |
Outline of Annual Research Achievements |
透析患者の四肢壊死発生率は、糖尿病足病変やフットケアが重要視されている糖尿病患者と比較してはるかに高いことが古くから言われている。また、透析患者は腎不全による動脈硬化から閉塞性動脈硬化症を発症しやすい。足の血流不良、しびれ、痛み、歩行困難があるだけでなく、足潰瘍、壊疽に発展し、難治性で生命予後も不良である。 維持透析患者の90%に乾燥、84%に掻痒感、75%に爪の異常があり、37%がPADであることが先行研究で明らかにされているが、透析導入期の患者の足の特徴は不明である。そこで、血液透析療法を導入した患者の足の特徴を明らかにすることを目的とし、血液透析療法を導入した成人患者を対象とした足の調査を行った。年齢、性別、既往歴、自覚症状、血液検査データ、ABIはカルテまたは患者から情報収集した。調査項目は肉眼的所見、サーモグラフィー、角質水分量、SPP、生活習慣、セルフケア実施状況等とした。 維持透析患者の先行研究と比較すると割合は少ないが、導入患者では乾燥が半数近く、2割にPADのリスクがあった。爪肥厚は約6割に見られた。肥厚した爪は爪切りかニッパーで切っていることが多かったが、爪肥厚に加え、視力低下、関節可動域、巧緻性等から爪切りが困難であることを訴えていた。そのため、ガラスの爪やすりで少しずつ削った方がより安全に実施できると考えられた。 血液透析療法を導入した患者の足には、すでに乾燥、血流障害等、様々な問題が生じていたことから、導入期から個々の患者にあった介入が必要である。 研究成果は学会等で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
共同研究者と協力しながら進めているが、調査対象者と研究者のスケジュールがあわないことが多い。月当たりの調査人数は前年度より増えているので、今後も共同研究者と密に連携して進めていきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度が最終年度になるため、スクリーニングシステムが構築できるようにこれまで以上に計画的に進めていきたい。
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Causes of Carryover |
国際学会で研究成果を発表する予定であったが、国内で開催されたものに変更したため、旅費が大幅に減った。また、コンサルテーションした際に人件費・謝金が発生しなかったため、残額が発生した。 次年度もこれまで以上に研究を進めたい。その成果発表は国内外で行うが、当初より回数を増やす予定である。
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