2020 Fiscal Year Research-status Report
救急看護師が実践する共感援助モデルを適用した精神的ケアプログラムの開発
Project/Area Number |
17K12225
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
上野 恭子 順天堂大学, 医療看護学部, 教授 (50159349)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栗原 加代 茨城キリスト教大学, 看護学部, 教授 (40382816)
長谷川 隆一 獨協医科大学, 医学部, 教授 (10301053)
岡本 隆寛 順天堂大学, 医療看護学部, 准教授 (60331394) [Withdrawn]
阿部 美香 順天堂大学, 医療看護学部, 助教 (90708992) [Withdrawn]
宇留野 由紀子 茨城キリスト教大学, 看護学部, 講師 (30734280)
長津 貴子 茨城キリスト教大学, 看護学部, 助教 (40824735)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | クリティカル看護 / ICU / 精神的看護 / 介入研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の蔓延により、本研究の対象フィールドであるICUでの調査は不可能となり全面的に延期を余儀なくされた。そのため、研究期間を2021年度まで延長し、2021年度に介入研究を実施する。 ICUは救命が第一の目的であり、緊急的、即時的治療・援助を必要とすることが周知されているが、2010年以降、集中治療後症候群(post intensive care syndrome:PICS)がその後の患者の生活において重要な課題になっていることが認識された。にも拘わらず、クリティカル看護分野における精神的看護については、わが国と諸外国においても取り扱われることが少なく、その方法は確立していないことを確認した。本研究プロジェクトにおいて2019年度にエスノグラフィーによる調査を実施し、その結果からICU看護師の考え方や日常生活援助行動や治療上の管理時の患者とのかかわり方に焦点をあてることで、患者の精神的負担をある程度軽減できるのではないかと推察できた。そこで、介入研究計画概要を以下のようにした。 ICUに入室している成人期以降の患者で、まだ病状が安定していない人に対する精神的ケア方法の開発を目的とする。また介入対象をICU所属の看護師とする。研究デザインは並行群無作為化比較試験を予定しており、理論的基盤を患者の自律神経系の機能に着眼したPolyvagal Theoryを基盤とした心理教育を介入メニューとする。介入前後に数種類のスケールを用いて得点の比較分析に加えて、ICUを退室し状態が安定している患者数名からのインタビューデータの分析をもって介入内容の評価とする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
COVID-19 の拡大により、ICU内での介入研究の実施が全くできない状況であった。
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Strategy for Future Research Activity |
現段階において、COVID-19 の収束の見込みは立っていない。そのため介入研究の実施を8月以降からとし、それまでに倫理審査と調査協力病院を3~4カ所を選定する。 もしこのまま収束がみられず、直接病院で調査ができない場合は、オンラインを用いて看護師に介入プログラムを行い、患者へのインタビューを削除した計画に変更する。この場合、調査協力病院が減少する可能性が高いため、この研究は介入研究のパイロットスタディとしての位置づけになる。
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Causes of Carryover |
2020年度は、調査実施ができなかったため、そのため使用額が未使用となった。2021年度は調査のための交通費、学会等参加費・交通費、インタビューデータの音声起こし費用、資料作成のための費用などに用いる予定である。
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Research Products
(1 results)