2018 Fiscal Year Research-status Report
慢性疾患患者のうつ病予防のためのメンタルヘルスケアプログラムの開発と評価
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17K12232
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Research Institution | Takasaki University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
箕輪 千佳 高崎健康福祉大学, 保健医療学部, 准教授 (10520835)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 恵理 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 講師 (10352618)
柿澤 美奈子 佐久大学, 看護学部, 講師 (60553518)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 慢性疾患患者 / うつ / ストレス / リラクセーション / メンタルヘルス |
Outline of Annual Research Achievements |
糖尿病、高血圧、脳血管疾患、心疾患、がんなどの慢性疾患患者は、うつ病を合併するとアドヒアランスが低下し、生活の質の低下を招き予後を悪くすることが 知られている。そのため、慢性疾患患者を対象としたメンタルヘルスプログラムを開発し、実施評価することが本研究の目的である。 先行研究より、メンタルヘルスについての知識と情報の提供を目的とした講演と自宅でも継続して行えるセルフリラクセーション法の体験からなる6か月のプログラム 「陽だまりこころの健康プログラム」を作成し、その効果を検証するための介入試験を計画した。研究代表者所属大学の研究倫理委員会より平成30年2月10日 に承認を得て(承認番号 2955)、UMIN-CTRに臨床試験登録を行行った(試験番号 UMIN000031458)。 研究には44名の参加があり、プログラムに参加する介入群と参加しない対照群に分けた。プログラムは平成30年5月19日に第1回「自己のこころの状態への気づき」の講演と呼吸法と漸進的筋弛緩法、6月23日に第2回「ストレスの対処法」「医療者とのコミュニケーション」の講演と自律訓練法とイメージ法、7月21日に第3回「良い睡眠をとる方法」の講演と「家族と一緒にリラクセーション」をテーマに家族も一緒に参加し互いに手や背中へのタッチケアを行った。8月25日は第4回、笑いヨガティーチャーによる「運動と笑いで健康に」の講演と笑いヨガ、9月22日に第5回、看護師でカウンセラーによる「気分を変える認知行動療法」の講演とマインドフルネス、10月13日に第6回「相談窓口・患者会・ピアグループ」の講演を行った。毎回アロマセラピーを加え、月に1回合計6回の講演とセルフリラクセーション法の体験から構成したプログラムを実施した。自宅でも実施できるように、web上にプログラムで実施したリラクセーション法を順次動画でアップした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
慢性疾患患者のメンタルヘルスプログラムを開発し、その効果を検証するための介入試験を実施した。研究倫理審査委員会の承認を経て、臨床研究登録を行い、 研究参加者の募集を開始し44名の参加が得られた。当初プログラムは平成29年度中に開始予定であったが、実施場所を寒冷地に変更したことから、雪が降った際の交通の便と混乱などに配慮し、平成30年5月19日から開始した。月に1回合計6回を計画通り実施することができ、分析も進んでいる。今年度はさらに6か月後にデータをとり長期的な効果を検証する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は慢性疾患患者のメンタルヘルスプログラムを実施した介入群の6か月間の変化を対照群と比較し、分析結果の一部を看護系の学会にて発表する予定である。また、プログラム終了から6か月の長期的影響も分析し、論文として発表する準備も進める。
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Causes of Carryover |
プログラム実施6か月間の効果を分析し、看護系学会で発表するための学会参加費及び旅費に使用する。また、プログラム終了6か月後のデータ収集を行うための会場借用費などに使用する。
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