2018 Fiscal Year Research-status Report
意識障害があり寝たきり状態の患者の食行動の確立に向けたケアガイドラインの開発
Project/Area Number |
17K12242
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
日高 紀久江 筑波大学, 医学医療系, 教授 (00361353)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福良 薫 北海道科学大学, 保健医療学部, 教授 (30299713)
林 裕子 北海道科学大学, 保健医療学部, 教授 (40336409)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 意識障害 / 廃用症候群 / 食行動 / 看護 / ガイドライン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,意識障害があり寝たきり状態の患者の食行動の確立に向けたケアガイドラインを開発することである.意識障害の急性期には治療のために臥床安静になるが,急性期以降もベッド上での生活が強いられることにより廃用症候群が生じ,時間の経過とともに寝たきり状態となる.寝たきり状態では肺炎や褥瘡のリスクが高く,生命の危機となる場合も多い.そこで,人間の尊厳の回復につながり,脳への有効な刺激となる食行動に着目し,生活リズム・栄養状態・姿勢・ 口腔機能という側面からケアガイドラインの開発を試みる.寝たきり状態の患者を起こすためには循環動態や骨折に留意し誤嚥性肺炎などのリスクを踏まえた, 臨床で看護師が使用可能なガイドラインとなれば,寝たきり患者数や胃瘻実施率の低下,看護の質の向上に貢献できると考える. 意識障害があり廃用症候群患者に実施しているケア内容を明らかにすることを目的として文献検討を行っていたが, 意識障害,廃用症候群のケアに関する国内外の文献を収集し,文献検討を進めている. 文献は包括的に収集しているが,意識障害ならびに廃用症候群の定義が文献により異なっているため,意識障害,廃用症候群のケア内容を集約することが困難であり時間を要した. 意識障害,廃用症候群の看護時実践という領域が,看護学領域内に位置付けられていないことや 意識障害・廃用症候群の患者の回復という視点を持ち研究を実施しているのは日本ならではの文化であり, 国外においても先駆的な研究となり得る.したがって, 実際に意識障害,廃用症候群のケアに関わっている看護師を対象にしたインタビュー調査を進め, その研究結果から意識障害があり寝たきり状態の患者の食行動の確立に向けたケアガイドライン案を作成する.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
意識障害があり廃用症候群患者に実施しているケア内容を明らかにすることを目的としているが,ケア内容の明確化が困難であり時間を要した.意識障害ならびに廃用症候群のある患者をケアしている看護師に対するインタビュー調査の倫理審査の申請を行い, 調査に向けて準備している.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は意識障害ならびに廃用症候群のある患者をケアしている看護師に対するインタビュー調査を実施し, 結果をまとめることでガイドライン案を作成する.
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由はインタビュー調査が進められなかったためであり,調査は今年度実施する予定である.
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