2021 Fiscal Year Research-status Report
がん化学療法サバイバーが就労する「働きづらさ」の支障程度を示す枠組の開発
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17K12256
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
福井 里美 東京都立大学, 人間健康科学研究科, 准教授 (20436885)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久村 和穂 (石川和穂) 金沢医科大学, 医学部, 助教 (00326993)
三浦 里織 東京都立大学, 健康福祉学部, 准教授 (20551071)
坂井 志織 武蔵野大学, 看護学部, 准教授 (40409800)
石橋 裕 東京都立大学, 人間健康科学研究科, 准教授 (50458585)
新井 敏子 和洋女子大学, 看護学部, 准教授 (60644101)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | しびれ / 働きづらさ / 就労 / 支障 / 薬物療法 / 抗がん剤 / 末梢神経障害 / 尺度開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】しびれ症状は日常生活動作に影響がない場合でも仕事での作業に困難をきたす。本研究計画は、しびれ症状の仕事への影響を量的記述的に実態把握をするための尺度開発である。2021年度はデータ収集と初期分析を行うことが目的であった。 【方法】先行研究をもとに就労への影響を問う31項目の質問票を作成した。がん薬物療法に伴うしびれ症状経験者に①外来化学療法室②患者会等を通じて配布した。有効回答数200件を目標にデータ収集を開始したが、コロナ禍で医療現場の協力を得ることが難しく、2022年3月までに得られたのは、質問紙107名、WEB回答27名、合計134名の回答であった。 【結果】 回答者の地域は関東地方110名(82.1%)、北海道・東北9名(6.7%)その他であった。年代は50代51名(38.1%)、60代31名(23.1%)、70代27名(20.1%)、40代21名(15.7%)。部位(延数)は大腸60名(41.4%)、乳腺29名(20.0%)、膵臓11名(7.6%)、肝臓9名(6.2%)、胃8名(5.5%)、肺6名(4.1%)、子宮卵巣5名(3.4%)その他。転移なし44名(32.8%)、転移あり65名(48.5%)、不明22名(16.4%)。しびれの原因薬剤はプラチナ製剤71名(53.0%)、代謝拮抗薬(5FU等)64名(47.8%)、タキサン系45名(33.6%)、その他。CTCAEのG0が29(21.6%)、G1は89名(66.4%)、G2が13名9.7%であった。有効ケースはN=118、因子分析(主因子法、プロマックス回転)の結果、28項目6因子(手指作業・立ち作業・バランス作業・歩く・タイプ/書字・自転車)が抽出され、信頼性係数α=.91と高い信頼性が示された。 【考察】中間評価よりも多くのデータが得られ、信頼性は高いが、項目の精査を今後も検討していく必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナ感染症のまん延により、医療機関での倫理委員会や研究協力が中止となった。データ収集を進めることができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
データ分析を行い、適宜バランス補整の追加データ収集を行う。分析、論文化、臨床現場への結果報告方法を検討する。
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Causes of Carryover |
コロナ禍によりデータ収集と学会発表ができなかったため、延長した1年で使用する。
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