2021 Fiscal Year Research-status Report
補助化学療法を受ける肺がん患者の倦怠感セルフマネジメント促進プログラムの臨床評価
Project/Area Number |
17K12271
|
Research Institution | Niigata College of Nursing |
Principal Investigator |
樺澤 三奈子 新潟県立看護大学, 看護学部, 准教授 (80405050)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 一恵 関西国際大学, 保健医療学部, 教授 (10210113)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 倦怠感 / 肺がん |
Outline of Annual Research Achievements |
令和3年度には、4段階の研究計画のうち、次のことを実施した。 1.②臨床看護師による「倦怠感セルフマネジメント促進プログラム」のプレテスト 1研究施設で術後補助化学療法を受ける肺がん患者2名に対して実施した。その結果、プログラムの有効性については、倦怠感の程度を表すCancer-Fatigur Scaleの数値は、介入前から介入中にかけて一旦高くなり、その後、介入後にかけて介入前の数値程度に低下する傾向が認められた。客観的身体機能の程度を表す身体活動量は増加し、QOLの程度を表すSF-36では身体機能、全体的健康観、心の健康などのスコアが増加した。プログラムの実用性については、プレテストの対象者は6週間の介入と4週間のフォローアップをほぼプログラム通りに遂行し、事故の発生はなかった。介入を担当した1名の臨床看護師は、昨年度、簡略化を図った記録用紙を用い、これについて記録の負担が減ったと回答した。プログラムの有用性については、対象者は体力がついた、楽に動けるなどの感想を述べた。結果より、本プログラムが肺がん患者にとって、倦怠感の悪化を防ぎ、身体機能や心の健康の回復において有益であること、および介入者である臨床看護師にとって、業務の範囲内で実施可能であり、記録に係る負担が軽減したことから、臨床適用が可能なものであると考えられた。これに伴い、プログラム適用ツールの再修正は不要と判断された。 2.③プログラムの臨床適用と評価 1研究施設において対象選定を開始した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
令和3年度の研究計画では、③プログラムの臨床適用と評価を行う予定であったが、 ②のプレテストではプログラムの評価と③の段階への着手に留まったため、遅れていると評価した。 遅れている理由は、新型コロナウィルスによる感染遷延下において研究活動を一時中断するなど進行が困難な時期があり、計画を延期したためである。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和4年度には、④段階の研究計画のうち、次のことを行う。 1.③臨床看護師による「倦怠感セルフマネジメント促進プログラム」の臨床適用と評価 2.④「倦怠感セルフマネジメント促進プログラム」の修正 新型コロナウィルス感染の遷延により研究計画の進行の遅れが予測されるため、実施可能性の高い1研究施設での研究遂行に努める。
|
Causes of Carryover |
プレテストでの介入者である臨床看護師の介入に必要な文具および資料作成のためのトナーを購入し、また研究実施にあたり参考となる図書を購入した。
|