2020 Fiscal Year Research-status Report
早産予防に寄与する生活習慣を促進する健康教育プログラムの開発と評価
Project/Area Number |
17K12289
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
佐々木 くみ子 鳥取大学, 医学部, 教授 (00284919)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 康江 鳥取大学, 医学部, 教授 (10346348)
原田 崇 鳥取大学, 医学部, 講師 (00437550)
大谷 多賀子 鳥取大学, 医学部, 助教 (20710031)
大島 麻美 鳥取大学, 医学部, 助教 (90758161)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 妊婦の生活習慣 / 早産予防 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、妊婦の腟内細菌叢を正常化し早産予防に寄与する「妊娠中におすすめしたい生活習慣」を促進するための健康教育プログラムを開発し検討することである。日本における早産率は6%程度であるが、早産のリスクとして細菌性腟症など腟内細菌叢の正常ではない状態が関連していると考えられている。我々は、先行研究で妊娠前および妊娠初期の生活習慣が妊娠初期の腟分泌物pHや炎症性サイトカイン濃度と関連している可能性を明らかにした。本研究では、我々の先行研究の成果を基に妊娠期の生活習慣と腟内・腸内細菌叢の変化および妊娠転帰の関連の検討を行い、その結果を基に健康教育プログラムを開発し、さらに開発した健康教育プログラムを妊婦に提供し、開発した健康教育プログラムが妊婦の腟内細菌叢の正常化と正期産に寄与するのか検討する計画であった。しかし、2019年度末から2020年度については、新型コロナ感染症の流行により、妊婦を対象としている本研究の臨床観察研究の実施は、妊婦への感染リスクを考慮すると実施困難と判断し、臨床研究は中断したままである。2020年度は、新型コロナ感染症が鎮静化することを期待し、臨床観察研究の開始に向け準備を進めてきた。加えて、今後も臨床観察研究の実施が困難な状況が継続する可能性も考えられたため、研究目的の達成のためには、臨床観察研究のみに頼らず疫学研究やシステマティックレビュー等による研究についても検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
腟内・腸内細菌叢の分析方法について、再検討の必要性が生じたことに加え、新型コロナ感染症の流行により、2019年末以降、2020年度中の臨床観察研究の実施を断念したため。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は、妊婦を対象とした臨床観察研究を計画しているため、安全性の観点からデータ収集を行う研究者のワクチン接種が完了した上で、臨床観察研究を実施する予定である。現在、研究者のワクチン接種時期が未定のため、臨床観察研究を開始する時期を確定することが難しい。そのため、研究目的の達成のために臨床観察研究以外の方法も探索する。状況によって研究の最終目標を変更し、妊婦の腟内細菌叢を正常化し早産予防に寄与する可能性のある妊娠中の生活習慣を提案することとする。主たる研究を診療録データ等の利用による疫学研究に切り替えることも検討する。臨床観察研究の実施は、新型コロナ感染症の流行状況、感染予防対策の状況を総合的に判断し実施可能な場合に実施する。
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Causes of Carryover |
新型コロナ感染症の流行により妊婦を対象とした臨床観察研究の実施が困難だったため。研究方法の変更および修正を行い研究目的の達成を目指す。
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