2021 Fiscal Year Research-status Report
早産児の自律神経系反応を活用した愛着を促す家族介入プログラムの開発
Project/Area Number |
17K12313
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Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
堀金 幸栄 国際医療福祉大学, 小田原保健医療学部, 准教授 (90588857)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 真理 順天堂大学, 大学院医療看護学研究科, 客員教授 (20216758)
佐藤 真由美 国際医療福祉大学, 大学院, 教授 (40375936)
香取 洋子 北里大学, 看護学部, 教授 (90276171)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 早産児 / 自律神経系反応 / 声かけ / 母子相互作用 / 親子関係 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、早産児の自律神経系反応による応答性を活用し、面会時の効果的な声かけやタッチングを促すことで愛着を促すことを研究の目的としている。研究の成果が明確となれば、早産児の応答性について新たな知見を得ることができ、早産を経験した母親や父親が子どもと良好な関係が育まれるような親子相互作用の発達を促す家族介入プログラムの一案として提案できると考えている。 2020年度はコロナ禍において研究協力施設でのデータ収集は困難であった。NICUに入院している早産児とその両親が研究対象であるが、感染防止対策のため、両親の面会さえ中止している病院において、研究の実施は不可能であった。2021年度も同様であり、両親の面会が許可されるまで待機したが、COVID-19の終息は見られず研究の再開はできなかった。 早産児として出生した我が子に対する不安や焦りはこれまでも報告されている。子どもとの分離期間が長引くことでの親子関係性の構築に課題が残ることも懸念される。コロナ禍とはいえ面会が制限されることの影響について臨床現場と思慮深く検討していくことが必要である。 2022年度は短時間でも親の面会が再開されたときに、感染対策を講じて、面会時の効果的な声かけやタッチングを促し、その時の早産児の自律神経系の反応に注目し、親に伝えていく。親の声かけやかかわりに反応していることをデータをもってフィードバックすることでこれまで知らなかった我が子のシグナル(応答性)に気づいていってほしいと考える。両親揃っての面会は難しくても、母親だけの面会時に研究協力を得られれば研究計画の一部が変更になるが貴重なデータとなるため研究を再開したい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究は、早産児のご両親に研究の説明と同意を得て、面会時にご両親一緒に参加してもらえる時間を確保することが需要である。しかしながら2020年から新型コロナウイルス感染拡大のため緊急事態宣言があり、2021年度もNICUでの面会が親であっても制限されている。その中で研究者が施設内に出入りし研究を遂行することができないため研究の進捗状況として遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ禍での感染対策と市民の行動制限は状況を鑑みて政府から方針が出される。それを参考にしながら病院施設での方針が決定されるが、研究の再開について病院の方針に従うしかない。 NICUでの面会はこれまで禁止であったが、最近、母親のみ面会が許可されるようになってきた。本研究の対象者は父親も含めNICUに入院しているお子さんとその両親であるが、父親の面会が許可されるまでは、母親だけでも研究に協力してもらえるか病棟の管理者を通じて検討してもらう。
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Causes of Carryover |
研究協力施設のNICUでの研究が再開できれば、交通費と研究参加者への謝礼として次年度使用する。
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