2019 Fiscal Year Research-status Report
特定妊婦における出産後早期からの母子関係評価と援助方法に関する研究
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17K12314
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
香取 洋子 北里大学, 看護学部, 教授 (90276171)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
立岡 弓子 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (70305499)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ハイリスク妊産婦 / 育児 / 母子 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、海外における出産後の母子への援助方法について、情報収集するために、オーストラリアのモナッシュ大学で開催された「女性の健康専門性向上シンポジウム」に参加した。 8月13日~8月16日4日間、周産期の育児関連では、周産期のメンタルヘルスと暴力、幼児虐待、WWWT(新生児を持つ親の心理教育プログラム)実施の拡大、周産期メンタルヘルスのためのe-リソース、エビデンスに基づく研究における複雑な介入研究プロジェクトについて等の講演が行われた。 WWWTについては日本語版も作成され紹介されているが、オーストラリアではその後、ビクトリア州全体で取り組むプロジェクトへと拡大しつつあり、講師のモナッシュ大学ヘザー・ロウ博士とジェーン・フィッシャー教授が中心となって、州の資金援助を受け、初めての子どもを育てる家族に母子保健サービスとして提供されている。このプロジェクトは、周産期うつとは別に一次予防の視点から早期にかかわることで、より大きな公益をねらいとしている。実施方法としては、ビクトリア州59の母子保健センターにおいてWWWTのトレーニングを受けた母子保健看護師によってはじめて子どもを育てる親のグループプログラムが提供されている。現在は親・母子保健看護師ミックス法でWWWTの効果を評価し、エビデンスを基に政策に提言しているということであった。研究から臨床の実践には時間差があるが、親がアクセスしやすいe-リソースの作成やヘルスサービスシステムの作り方や地方自治体の政策へと結びつけていくプロセスについて知見を得ることができ、今後の介入方法と成果をどのように社会に還元・普及していくかということを考えるうえで参考になる情報が得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究計画の修正と倫理手続きに時間を要している。また、新型コロナウイルス感染症による自粛で、臨床に行くことができなくなっている。
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Strategy for Future Research Activity |
調査に向けて倫理申請をする予定である。
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Causes of Carryover |
研究の進捗状況がやや遅れている為、調査に使用する費用を繰り越している。
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