2018 Fiscal Year Research-status Report
未婚男性における妊孕性の認識構造と「男性の妊孕性に対する自己認識尺度」の開発
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17K12324
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Research Institution | Niigata University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
山口 典子 新潟医療福祉大学, 看護学部, 准教授 (90465469)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 男性不妊 / 妊孕性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、子どものいない生殖年齢にあたる男性たちが自身の妊孕性をどのように認識しているのかについて、幅広い年齢、学歴、職種を対象とし、質的及び量的研究方法から実態を明らかにするとともに、男性の妊孕性に対する自己認識尺度の開発を目的としている。 今年度は、研究遂行に必要な十分な文献検討を行った。国内外における男性の妊孕性についての先行研究は僅少であったことから、女性の妊孕性の認識についても文献検討を行い、見識を広げた。特に、一昨年前に連携研究者と共に行った女性側の妊孕性の認識について国際学会にて共同発表した調査結果についても、今後の研究遂行のための参考として、研究計画を精錬し準備した。 また、この女性側の調査結果を参考に、別の研究費助成による研究「不妊男性の妊孕性に対する認識」の調査研究を実施、一般の男性ではなく不妊の当事者である男性不妊の男性の妊孕性に関する認識について調査し、その結果について学会発表を行った。 これらの研究内容についての論文作成をしながら、抽出された結果内容を反映し、本科研費での研究調査に向けたインタビューガイド、調査用紙の作成及び倫理審査申請に向けて準備中である。 インタビュー調査では、研究対象となりうる男性のリクルート方法を検討している。また質問紙調査では、幅広い年齢、学歴、職種の未婚の一般男性を対象としたより多くのデータを要する調査を計画していることからも、実現可能なweb調査会社の選定も含めて、現在検討を重ねている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
国内外における男性の妊孕性に関する認識についての先行研究が僅少であるものの、一方の女性側の文献について、幅広く十二分に検討を行っている。また、それらについての学会発表や論文作成も遂行している。 また、すでに明らかに妊孕能が低下していると診断を受けている男性が、そもそも自身の妊孕性についてはどう考えていたのか、その認識にについての別研究を遂行することで、本研究の対象となる一般男性への調査のインタビューガイドや質問紙作成への裏付けとなる研究が遂行できていることからも、概ね順調に進んでいると考える。 よって、同時進行の研究において、学会発表を行い、論文投稿に向けた準備を行っていること、またこれらの遂行によって本研究の研究計画、倫理審査申請に向けた準備ができていることから、概ね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
倫理審査申請・承認後、速やかにインタビュー調査と分析を行う。これまでの文献検討、女性を対象とした研究、不妊男性を対象とした研究、そしてインタビュー結果を基に、質問紙を作成。この質問紙調査に向けた倫理審査の申請・承認後は、web調査を行う。その結果を分析、質問紙作成を行う予定である。
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Causes of Carryover |
研究計画としては、最も費用がかかるweb調査およびそのデータ分析にかかる備品や分析ソフトの購入を考えている。web調査会社は日々新しい企業が出ていること、また分析に要する備品や統計ソフト等に関しても、先取りの購入では無く、その必要段階になったら手続きや購入が望ましいと考えるため、倫理審査承認後速やかに執行を進める予定である。
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Research Products
(1 results)