2017 Fiscal Year Research-status Report
母親としての自信獲得を目指したエンパワメント向上の為の看護介入プログラムの構築
Project/Area Number |
17K12332
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
加藤 陽子 久留米大学, 医学部, 講師 (70421302)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大平 光子 広島大学, 医歯薬保健学研究科(保), 教授 (90249607)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 母親 / 産後 / トランジッション / 尺度開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
出産後、母親になっていくことは、子どもがいない生活からの推移が求められる。これは、Meleisの中範囲理論であるトランジションの定義である「ひとつのかなり安定した状態から次の安定した状態に移るまでの期間のことであり、人生の時期や状況、地位あるいはその他のものが推移すること」あるいは、「比較的安定した一つの状態から別の比較的安定した状態への道筋であり、変化が引き金になる過程」である。トランジッションは発達的、状況的、健康/疾病、組織的のタイプがあり、発達的なタイプにおいて、親になることは最も注目をうけたトランジッションと言われている。本研究で着目していることは、出産後に子どもがいない生活からの母親としての生活への推移の結果、以前とは別の比較的安定している状態を母親がどのように捉えているかということで、その人なりの母親としての自分自身の状況としての比較的安定した状態である。その以前とは別の比較的安定している状態を質的記述的研究により明らかにすることかできる。また、母親の役割獲得の状況を母親役割の自信、満足感、自己効力感などで測定しているものはあるが、これらは一様に母親の状況を母親として最上級であるベストであることを測定するものであり、トランジッションの結果のその人なりの母親としての比較的安定した状態を測定することとは異なる。よって、トランジッションを経てその人なりの母親としての比較的安定した状態を測定する尺度の開発は必要であることを確認し、そらにより産後パワーレスな状態にある母親自身がエンパワーできることにつながるのではないかと考えている。このよう平成29年度は、文献検討及び共同研究者及び母性看護学の専門家らとの意見交換により検討し、研究の方向性を固めていった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
平成29年度は、文献検討及び共同研究者及び母性看護学の専門家らとの意見交換により検討し、研究の方向性を固めていていくという段階であった、母親役割に関する文献は多数あり、文献検討に時間を要したこと、専門家との意見交換も複数回に及び綿密におこなっていたことが時間を要した原因である。しかし、この文献検討及び意見交換は極めて重要なものであり、時間をかけても厳密にすることは研究を進める上で重要なことであったと捉えている。平成29年度に検討したことで次年度からの研究の進捗によい影響がでてくることを推察している。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は、専門家との意見交換の最終段階であり、研究の方向性の確定をしていく。その後、母親へのインタビュー内容をデータとした質的記述的研究にてトランジッションを経てのその人なりの母親ということを明らかにする。その後、平成31.32.33年度で明らかになったことをトランジッションを経てのその人なりの母親になったことを測定する尺度項目とし、尺度の項目の検討を量的研究にて行っていく。また、トランジッションを経てのその人なりの母親になった状態が、エンパワーされた状態であるかも考察していくこととする。
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Causes of Carryover |
本研究が進捗が遅れているため、差額が生じた。当該年度は、文献検討及び意見交換を行いそれに必要であった経費を使用している。差額については次年度に研究を遂行するときに使用する予定である。
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