2018 Fiscal Year Research-status Report
母親としての自信獲得を目指したエンパワメント向上の為の看護介入プログラムの構築
Project/Area Number |
17K12332
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
加藤 陽子 久留米大学, 医学部, 講師 (70421302)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大平 光子 広島大学, 医歯薬保健学研究科(保), 教授 (90249607)
岡村 光子 久留米大学, 医学部, 助教 (70806687)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 母親 / トランジッション / 母親役割 / エンパワーメント |
Outline of Annual Research Achievements |
出産後からの母親は、自身を取り巻く様々な状況の変化によって、新たな役割を担うことが始まりその役割が自身におおよそなじんでいくというトランジッションとと考えられる。その母親が新たな役割を担いなじむことを伝統的母親役割は阻害するのではないかと考える。それは、伝統的母親役割は「女性には本能的に愛情が備わっている」という母性神話のもとに、自己犠牲や献身を母親の愛情の証とみなし、育児を母子関係に限定した問題として取り扱うような考えでもあり、母親は自己主張を抑制し、自分を犠牲にして他者の期待に沿おうと努力するという過剰適応に近い状況になっているのではないかと考える。また、妊娠・出産のネガティブな思いは周囲より修正、排除されやすい傾向もあることから、母親は伝統的母親役割に支配され、周囲もそして母親自身もそれをよしとする傾向にもなっている可能性もあり得る。しかし、母親としてなじんでいくことは、母親としての役割を担っている自身に対して持つ、主観的な安寧、熟達、よい関係性であるという自己の認識とは、自身と他者と比較したり、基準に当てはめたりするものではなく、母親自身の各々においての自分なりの母親であると捉えられることであると考える。よって、このような母親の支援を検討するためにも、今回の研究においては初産婦が出産後において新たな役割が加わることでの経験、自己の振る舞い、子どもと及び周囲との関係を通して自己をどのように認識し、エンパワーメントできているかを目的としている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在インタビューの対象者をリクルート、インタビューを行いながら、得られたデータの分析を行っている。リクルート先と研究者のスケジュールが合わず、リクルートに時間をようしていること、及び分析をして、新しい対象者へのインタビューを行うため、分析に時間を要していることもやや進捗が遅れている原因である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、更なるリクルートを行い対象者を得、データを収集し、分析を進めていくこととする。
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Causes of Carryover |
本年度は、リクルート先と研究者のスケジュールが合わず、リクルートに時間を要してしまったため、次年度に繰り下げてリクルート、分析を進めることになるため、それに伴い、対象者への謝礼及び交通費、データの分析、データ収集時の人件費に使用予定である。
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