2017 Fiscal Year Research-status Report
がん患者を親に持つ子どものグリーフを支援する医療と地域の連携システムの構築
Project/Area Number |
17K12371
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
小島 ひで子 北里大学, 看護学部, 教授 (50433719)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平野 裕子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 講師 (40369377)
落合 賀津子 北里大学, 看護学部, 講師 (50249059)
小島 善和 東京情報大学, 看護学部, 教授 (60215259)
辻 佐恵子 北里大学, 看護学部, 講師 (70422889)
石下 育生 北里大学, 看護学部, 助手 (80778994)
林 美奈子 目白大学, 看護学部, 教授 (90433664)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | グリーフケア / がん患者を親にもつ子ども / 地域連携 |
Outline of Annual Research Achievements |
がん対策基本法で緩和ケア推進が明確になったが、増え続けるがん死によって親の喪失を経験する子どもへのグリーフケアは家族ケアの一環として対策が必要である。その中でも親のがん告知から親の死別後にむけ、子どもの予期悲嘆をはじめ、医療者として早期に取り組むべき課題であると共に、地域との連携システムを構築し子どものグリーフケアを支えることが重要である。そこで、研究目的は、「がん患者を親にもつ子どものグリーフケアを支援する医療と連携システムを構築すること」とし、以下の2点を実施した。1.がん患者を親にもつ子どものグリーフケアに対応する医療ケアシステムの一部である実践教育プログラムに基づき、2月にセミナーを実施し、セミナー前・直後(アンケート済み)、3ヶ月後(2018年5月)にアンケートを実施し、分析を通しプログラムの継続評価をする。2,医療者に対し子どものグリーフケアを支える地域(小中学校教員、学童支援機関)連携に関するニーズ調査を実施した。対象者はがん患者を親にもつ子どものグリーフケアに関心があり実践している医療者19名(現在)とし、半構成面接をした。現在面接は継続し、同時に分析中だが、対象者8名の途中結果をまとめたところ以下の事が明らかになった。 1).医療者は、子どものグリーフケア実践のための地域連携が可能な組織の実態(学校や地域の子どもサポート体制など)を十分に捉えておらず、その情報をえることの重要性が示唆された。2).医療者は、子どもケアへの具体的なイメージが乏しく、また所属機関の特性により、介入の限界を感じていた。今後は子どもケアの意識向上をはかると共に、単に情報提供に終わらない風通しの良い連携を目指し、具体的な連携のあり方やタイミングの検討が求められた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
子どものグリーフケアを支える地域(小中学校教員、学童支援機関)連携に関するニーズ調査の対象者として、がん患者を親に持つ子どものグリーフケアに関心があり実践している医療者30名を対象とし、主に「基礎教育プログラム」(平成23-25年科研),「実践教育プログラム」(平成26-28年科研)の受講者を中心にリクルートした。対象者の内諾は得られ複数の研究者で面接を進めているが、対象者との日程調整に時間を要したため、平成30年3月には終了せず、面接を継続中である。現在19名は終了しているが、データ分析を同時にすすめており、その結果を元に、今年度内に学校教員を対象としたアンケート案を作成し、調査予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
1.がん患者を親にもつ子どものグリーフケアに対応する医療ケアシステムの一部である実践教育プログラム の継続評価をまとめる。 2.医療者に対し子どものグリーフケアを支える地域(小中学校教員.学童支援機関)連携に関するニーズ調査 のデータを質的に分析し、小中学校教員を対象とした子どものグリーフへの対応の実態および必要とする 支援に関するニーズ調査のためのアンケート案を作成し実施予定である。
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Causes of Carryover |
今年度予定していた面接調査の対象者との調整が予定どおりいかず、テープ起こし料金が発生しなかったため
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Research Products
(4 results)