2020 Fiscal Year Research-status Report
がん患者を親に持つ子どものグリーフを支援する医療と地域の連携システムの構築
Project/Area Number |
17K12371
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
小島 ひで子 北里大学, 看護学部, 教授 (50433719)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平野 裕子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (40369377)
落合 賀津子 北里大学, 看護学部, 講師 (50249059)
小島 善和 東京情報大学, 看護学部, 教授 (60215259)
辻 佐恵子 北里大学, 看護学部, 講師 (70422889)
石下 育生 北里大学, 看護学部, 助手 (80778994) [Withdrawn]
林 美奈子 目白大学, 看護学部, 教授 (90433664) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | グリーフケア / がん患者を親に持つ子ども / 学童指導員 / 学校や医療との連携 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究全体の目的は「がん患者を親にもつ子どものグリーフケアを支援する医療と連携システムを構築する」ことである。医療者を対象に子どものグリーフケアを支える地域(小中学校教員、養護教諭、学童支援機関)との連携に関するニーズ調査の結果を受けて、がん患者を親にもつ子どもが日常生活の多くを過ごす小中学校の担任教員及び養護教諭を対象に、がん患者を親にもつ子どもへの対応及び医療者との連携に関する実態調査をした。昨年は養護教諭の内容を分析した。今年度は「がん患者を親にもつ子どもへの小・中学校担任教員のかかわりを明らかにする」ことを目的に、関東圏内246の小中学校校長の承諾を得た87校の担任教員を対象に調査しその結果を分析した。小中学校担任教員1502名中有効回答を得た493名を対象とした(回収率33.1%)。担任教員は、がん患者を親に持つ子どもと155名(31.4%)が関わり、その内76名(49.0%)が子どもの変化を感じ、見守り、声かけしながら、他教員に相談し情報共有しながら対応していた。親の意向を尊重しながら必要情報を収集し、医学的知識を持つ養護教諭等と連携しながらかかわることの必要性が示唆された。 また親ががんの子どもとかかわる際に、5割以上の担任教員が研修等への参加を希望し、対応への知識を求める一方、時間的な余裕がない状況が明らかになった。学校と医療者との連携については、学校の介入や医療者に相談することへの疑問が窺えた。この内容は学会発表予定である。 さらに、放課後子どもが多くの時間を過ご学童保育の、がん患者を親にもつ子どもとかかわった放課後学童指導員を対象に、親や子どもの状況、学校や医療との連携について半構造化インタビューを実施し、現在分析途中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度は、放課後児童支援員を対象に、がん患者を親にもつ子どもへのかかわりに関する実態調査(医療者連携を含む)を予定し、所属機関の研究倫理審査委員会の承認を得て、リクルートを開始しインタビューを実施したが、コロナ感染拡大の影響を受け、リクルートに時間を要し、予定対象者数に至っていないため
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Strategy for Future Research Activity |
1, 医療者を対象に子どものグリーフケアを支える地域連携の実態と困難さについての論文作成中である。 2, 子どもたちが日常生活の多くを過ごしている小中学校の担任教員および養護教諭を対象にしたがん患者を親に持つ子ども への関わり及び 医療者との連携に関する実態調査の結果は採択され学会発表予定であり、論文化をすすめる。 3, 放課後学童支援員を対象に、がん患者を親にもつ子 どもへの対応、医療者や学校との連携に関する実態調査としてインタビュー実施中であるが、その結果をまとめる。 4, 最終年度のため、がん患者を親にもつ子どものグリーフケアを支援する医療と連携システムを構築することを目的として、研究結果をまとめ、ホームページ及び冊子等で還元する予定である。
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Causes of Carryover |
コロナ感染拡大により、今年度予定していた学会参加旅費及び対象者のリクルートができなかった、今年度は、対象者のリクルート方法及びリモート面接の活用、及び論文投稿に際し英文校正など使用したいと考えている。さらに最終年度のため、医療者と地域の連携をするに向けて共有する内容を検討しまとめていきたいと考える。
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Research Products
(3 results)