2020 Fiscal Year Research-status Report
網膜芽細胞腫をもつ乳幼児の発達促進のための長期フォローアップ体制の基盤構築
Project/Area Number |
17K12373
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
永吉 美智枝 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (30730113)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 衣 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (90389734)
瀧田 浩平 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助教 (90749392)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 小児がん看護 / 長期フォローアップ / 網膜芽細胞腫 / 乳幼児期 / 心理社会的発達 / 親の心理 / 育児支援 / 義眼 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の課題A の調査2、調査3については調査を終了し分析の段階まで進んでいる。調査1のインタビュー調査については、COVID-19の感染拡大および緊急事態宣言の発出に伴う様々な対応により、病院の外来におけるリクルートと調査の遂行が難しい状況が生じた。このため調査方法の変更について倫理委員会の承認を得て、状況に応じて調査を再開する準備を進めた。この間に、課題Bの網膜芽細胞腫の診断後の治療中から治療終了後の長期フォローアップに携わる病院の多職種と地域の保健医療福祉職、教育関係者等を対象へ情報提供を目的とした「網膜芽細胞腫の長期フォローアップパンフレット 乳幼児期編」の作成を進めた。研究代表者らの過去の研究結果と本研究で得られた知見、本研究活動を通して参加させていただいた家族会での情報収集を参考に、乳幼児期に小児がん経験者となった患児が成長発達する過程で必要な支援に関する情報が何か、どの職種にどのような情報を求めているか等の構成を検討した。企画から作成の過程では、経験者・ご家族・長年本疾患に携わる専門家との意見交換を重ね、希少疾患のために国内の専門治療施設が限られ、患児と家族に加えて支援者側にとっても情報が少ない本疾患の特徴を考慮し、1冊で多職種による支援の実際がわかる内容を検討した。最終的に本疾患の長期フォローアップの必要性、経験者の話、晩期合併症を予測した入院中からの早期支援、治療終了時の準備、多職種による長期フォローアップの実際に関する構成とし、執筆には経験者・ご家族・医師・看護師・心理士・保育士・特別支援学校教員に協力を得た。本パンフレットは、2021年4月1日に発刊し、確実に必要とする支援者の手に届けるため、全国の小児がん診療施設の医師と看護部、小児がんの支援に関わる関係者、家族会を通して希望者へ配布中である。同時にweb版を作成し、家族会のHPから配信を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19の感染拡大および緊急事態宣言の発出に伴う様々な対応により、病院の外来におけるリクルートおよび調査の実施、さらに研究活動の遂行が難しい状況が生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
課題Aの調査分析を進め、学会発表、論文作成を行う。本研究を通して関係を築くことができた全国各地の家族会、医療福祉関係者との連携を継続でき、全国で身体・心理社会・発達に関わる支援を提供できる体制づくりについて検討する。これらをもとに、網膜芽細胞腫の乳幼児期における長期フォローアップ体制の構築を図る。
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Causes of Carryover |
COVID-19の感染拡大および緊急事態宣言発令に伴う研究活動の中断のため、使用できなかった調査およびパンフレット作成のための費用を次年度に使用する
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Remarks |
(1)「すくすく」網膜芽細胞腫の家族の会のHP(上記)内、https://sukusuku20.jimdofree.com/長期フォローアップパンフレット-1/ へ掲載
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Research Products
(2 results)