2021 Fiscal Year Research-status Report
就労移行/準備期にある精神障害者への「主観的健康観/体力促進プログラム」の開発
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17K12457
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Research Institution | Baika Women's University |
Principal Investigator |
大井 美紀 梅花女子大学, 看護保健学部, 教授 (70314987)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下寺 信次 京都大学, 医学研究科, 客員研究員 (20315005) [Withdrawn]
柴 英里 高知大学, 教育研究部人文社会科学系教育学部門, 准教授 (70611119)
矢野 宏光 高知大学, 教育研究部人文社会科学系教育学部門, 教授 (90299363)
是永 かな子 高知大学, 教育研究部人文社会科学系教育学部門, 教授 (90380302)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 精神障害者 / 健康体力 / 主観的健康観 / 就労継続 / アクションリサーチ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、その研究目的を達成するために2018年度から研究計画に沿って着手しました。しかしながら、申請当初には誰もが予想していなかった新型コロナウィルス感染症の世界的拡大に伴い、人命尊重を最優先(本研究関係者の皆様、各協力機関の安全を確保する)することにいたしました。そのため、本研究は、2020年度及び2021年度には、科学研究費を成事業補助事業期間延長を申請し承認をいただきました。そして、この間には、本研究の研究協力施設であった事業所(セミナーや情報交流を予定していた海外の関係機関含む)の諸事情(施設事業の見直しや職員の異動他)や、介入研究の協力を予定していた対象者の皆様の諸事情(通所されていた事業者の退所や転居他)などから、本研究の研究デザインの見直しも必要となりました。 上記を踏まえて、2021年度には、コロナ禍においては、人命尊重(安全の確保)優先の観点から、研究デザインを見直し、ランダム化比較試験(本研究は当初、複数集団を対象とする介入研究をデザインしていました)から、コロナ禍においても実施可能なアクションリサーチ(特定の現場に起きている特定の出来事に焦点を当て、そこに潜む問題・課題に向けた解決策を現場の人と共に探り、状況が変化することを目指す研究デザイン)に切り替え、コロナ禍においても研究協力可能な機関とのオンライン会議での研究打ち合わせや情報交換を継続し実施しました(2022年度の実施計画を協働で企画等)このことにより、本研究が当初に目座した、就労移行・準備期にある精神障害者への主観的健康観や体力促進のためのプログラム開発に近づくことができると考えます。また、コロナ禍であるからこそなおさら本プログラム(日本の伝統文化の要素(四国八十八か所お遍路ウォーキングや体操法・和食文化等)の有用性の検証が必要であると考えます。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2020年度に引き続き、2021年度も新型コロナウィルス感染症の世界的な蔓延状況により、研究スケジュール等の大幅な修正が必要となりました。前述したとおり、コロナ禍においては、研究協力機関や研究居力者の皆様の安全がなによりも優先されますので、すべての介入を中止するとともに、研究関係者らの対面交流(会議やセミナー開催等)を中止または、オンライン会議に変更しました。以上の理由から科学研究費を成事業補助事業期間延長を申請し承認をいただきました。 2021年度は、研究代表者が主となり(コロナ禍においても本研究への研究協力(Web会議やセミナー等での協力)が可能であると意思表明いただいた施設との2022年度に向けた企画や準備を協働で実施しました。(具体的には、毎月1回計12回のWeb会議において、協力機関のスタッフによるの本プログラムの試行やその評価、次年度の事業実施計画、本研究に関連した学習会など) 2021年度には、本プログラム内容(日本の伝統文化の要素(四国八十八か所お遍路ウォーキングや体操法・和食文化等)をさらに国内外の文献や先行研究を参考にして加筆修正等を行いました。また、対象者への運動指導(2022年度予定)を行う(担当は健康運動指導士の有資格者である研究代表者)ための指導技術向上を目的としてWeb講習会等に参加しました。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ禍により本研究を2年間延期いたしましたが、2022年度には、一定の成果を公表できるよう、以下のスケジュールを作成しました。
【2022年4-6月】①研究代表者所属機関での倫理審査を受ける。②倫理審査承認後、具体的な介入計画を協力機関と協働して行う(対面での介入が実施できない場合は、Web活用で実施する)③新たに必要な物品(万歩計や、バランスボールなど補助具、コロナ感染予防のための消毒剤他) 【2022年8-12月】①作成した本研究のオリジナルプログラムを用いた介入(対面もしくはウェブセミナー等)②プログラム評価のためのデータ収集(測定用具:自己効力感尺度、体組成、個人記録、グループ・インタビュー等)③データ分析 【2022年1-3月】①研究協力機関での報告会(セミナー)開催 ②実施マニュアルやパンフレット類の作成 ③公表の準備(論文作成、学会発表等の準備
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Causes of Carryover |
主たる理由は以下の3点です。①コロナ禍の影響により、研究協力施設での介入やセミナー等が実施できませんでした。②上記①に伴い、当初計画していた、物品費、人件費、謝金等の使用がありませんでした。③学会発表等への参加がありませんでした。
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