2017 Fiscal Year Research-status Report
パーキンソン病高齢者の家族介護者を中心とした統合的ケア提供モデルの開発
Project/Area Number |
17K12467
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
冨安 眞理 静岡県立大学, 看護学部, 教授 (50367588)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森野 智子 静岡県立大学短期大学部, その他部局等, 講師 (20582703)
西川 浩昭 静岡県立大学, 看護学部, 教授 (30208160)
今福 恵子 静岡県立大学, 看護学部, 講師 (80342088) [Withdrawn]
安田 真美 静岡県立大学, 看護学部, 准教授 (50336715)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | パーキンソン病 / 家族介護者 / 統合的ケア |
Outline of Annual Research Achievements |
パーキンソン病(以下、PDとする)は、「老化が原因とされ、中長期的に要介護状態となる可能性の高い16疾病」に含まれており、申請により公的サービスが受けられる(第2号被保険者)。しかし他の16疾患と同様、PDに罹患すると症状・機能障害等が多彩に出現するため、その看護・介護を画一的に行っていては対応困難となることが多い。そして最終的には、家族介護者の心理的・身体的負担を大きくしてしまう。そのためPDの病期や重症度に伴う健康問題と対策を理解・具体化した療養者とその家族介護者を中心とした包括的支援が必要とされている。 そこで本研究では、運動障害に加え、非運動症状(精神症状、認知機能の低下、レビー小体型認知症等)をあわせもつPD高齢者(60歳以上、ヤールⅢ~Ⅴ)の家族介護者を中心とした【薬効のある時間帯に生活行動を支える】訪問看護・介護による統合的ケア提供の構造モデルを開発することを目的とする。こうした、当事者のセルフケア(自助)・互助を支援する統合的ケア提供の在り方の検討は、限られた資源である介護・医療保険サービス(共助)と行政サービス(公助)の役割分担を踏まえた多職種連携に貢献すると考える。 平成29年度研究目標:家族介護者の療養生活支援ニーズに対応した統合的ケア内容の抽出とし、1)PD高齢者に起こりうる非運動症状に対応する家族介護者の療養生活支援ニーズの調査(1)~(3)に取り組んでいる。 (1)PD高齢者の家族介護者を対象としたフォーカス・グループインタビュー (2)テキストマイニングによるインタビューの結果分析 (3)統合的ケア提供に文献レビューの実施
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
平成29年度の研究目標として、家族介護者の療養生活支援ニーズをフォーカス・グループインタビューの手法を用いて調査することを計画した。しかしながら、次の2つの理由から、現在までの本研究課題の進捗は遅れている。①研究申請時は、PD患者会支部の会員を対象と予定したが、該当者のリクルートが困難であった。そのため、神経難病専門病院にレスパイト目的でPD高齢者が入院中であり、フォーカスグループインタビューに参加することが可能な家族介護者に対象を変更したため。②対象者の変更に伴い、研究フィールドの開拓及び研究代表者の所属機関への倫理審査申請と研究倫理申請の判定(条件付承認)の対応についての確認に時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
次の研究計画について、本年度において順次実施予定であり、計画は1年程度遅れている。なお、フォーカスグループインタビューにおける対象者のリクルートは、対象医療機関に勤務する神経難病看護師に調整を依頼してる。1)家族介護者の療養生活支援ニーズ調査 (1)PD高齢者の家族介護者を対象としたフォーカス・グループインタビュー<H30 6月~9月> (2)テキストマイグを用いた結果分析<H30 10月~12月> (3)統合的ケア提供に関する文献レビュー<H30 6月~12月> 2) 【薬効のある時間帯に生活行動を支える】統合的ケア内容の抽出 (1)得られた知見とTeam STEPPS基本原理による質問項目作成<H31 1月~2月> (2)難病ケア実践者及び家族介護者を対象とした分析結果へのヒアリング<H31 3月>
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Causes of Carryover |
H29年度に計画していたパーキンソン病高齢者の家族介護者を対象としたグループ・フォーカスインタビューがH30年度に延期となった為。
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Research Products
(1 results)