2019 Fiscal Year Annual Research Report
A study on collaboration with informal support for end-of-life support for patients living alone
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17K12489
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
岡部 明子 東海大学, 医学部, 准教授 (90287053)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石原 孝子 東海大学, 医学部, 講師 (70580851)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 終末期独居療養者 / 在宅看取り / インフォーマルサポート / ホームホスピス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、首都圏の訪問看護ステーション、居宅介護支援事業所530か所を対象とした無記名自記式質問紙調査を実施し、127件の回答を分析した結果、終末期在宅独居療養者支援におけるインフォーマルサポート活用の重要性の認識は高いが、IFSの存在の把握の困難さ、別居家族等の負担軽減等の課題が明らかになった。また、独居療養者の在宅看取り(17事例)支援者20名へのインタビュー調査を実施した結果、訪問看護師と介護支援専門員は、独居療養者の意思確認の上、信頼関係を構築することで把握されたIFSと緊密に連携し、IFS提供者はそれまでの療養者との関係性を基盤にニーズに沿った柔軟な支援により、その療養者らしい時間の創出につながったプロセスがデータとして得られた。両者とも本人の明確な在宅療養意思に基づき状況を判断し、通常の役割範囲を拡大させながら手段的・情緒的支援を提供していた。独居者の在宅看取りの実現の背景には、医療と介護のチームアプローチにIFSが重要な役割を果たしていることが示唆された。 最終年度に、ホームホスピスに入居し看取られた単身者3事例の関係者6名にインタビュー調査を実施した。最期まで自分らしく暮らしたいという希望を叶えるために、ホスピス管理者やスタッフが家族のような関係性を築きながら生活を支援し、友人などのIFSとの交流の時間を支え、IFSもスタッフと連携しながら関わりを継続した経緯が語られた。独居継続が困難となった先の居場所としてのホームホスピスにおいては、これまでの人間関係と新たな関係構築による生活の継続性と個別性を尊重した支援が希望の実現にとり重要であることが示唆された。 海外の独居療養者の終末期支援状況把握を目的にスウェーデンのマルメ市で視察とヒアリングを実施した。行政、医療、福祉関係者とともにボランティア組織が連携をしながらそれぞれの役割を果たしていることが把握された。
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Research Products
(1 results)