eラーニングシステムを活用した在宅看護シミュレーション教材の開発と教育評価

2017 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 17K12490
• Research Institution: Tokyo Medical University
• Principal Investigator: 春日 広美 東京医科大学, 医学部, 准教授 (30269295)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 太田 浩子 東京工科大学, 医療保健学部, 准教授 (30583934) ; 遠山 寛子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (10433989) ; 岩田 尚子 東京医科大学, 医学部, 助教 (30422752) ; 久長 正美 東京医科大学, 医学部, 助教 (60805406)
• Project Period (FY): 2017-04-01 – 2020-03-31
• Keywords: eラーニングコンテンツ / 在宅看護シミュレーション / 分岐シナリオ

Outline of Annual Research Achievements

平成30年3月31日までに計9回のミーティングを実施している。5月～9月のミーティングでは、コンテンツの考え方、在宅看護の場面のシミュレーション事例の検討を重点的に行った。その結果、事例はパーキンソン病を持つ独居の女性高齢者となった。コンテンツの最初の場面では、平穏な身体・生活状態から始まり、訪問回を重ねるうち、内服管理不足、誤嚥、尿失禁、転倒、入院などの出来事が進んでいくシナリオとした。学生が正しい判断を選択した場合の「何も起きない」場面のシナリオも同時に作成し、全体像はシナリオ分岐図とした。計18の異なるシーンの分岐シナリオとなった。これらの作成と同時に、所属大学における研究倫理審査委員会へ、本研究における適切な倫理申請の時期について相談した。また、コンテンツのシーンは、アニメーションか実写映像かについて検討し、アニメーションでは教育上のねらいがうまく伝わらないという結論になり、実写映像を作成することとなった。まず、映像制作を兼ねるeラーニングコンテンツ制作会社に相談したところ、金額が折り合わなかった（総額1000万以上と提示される）。そのため映像制作のみを業者に依頼することとし、数社に相談したが、やはり予算超過であったため、研究班で担当できるところを検討し、現在映像制作会社と折衝しているところである。利用するeラーニングシステムは、所属大学が利用しているMoodleのひとつの機能を使うことを考えている。
対照群の学生のデータ収集について、平成29年度の授業、実習におけるデータを保持しているが、研究倫理審査承認後に学生に説明を行い、同意を得た学生のデータのみ扱う予定にしている。なお、今年度は研究倫理審査の承認を得ていないため、学会等において発表できる研究結果はない。

Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

平成29年度の実習期間に入った際は、ミーティングで集合することが困難となり、各研究者が分担して作業をした。しかし、映像制作における役割、業者選定等での意見交換に時間がかかかった。特に、映像制作においては、研究班はその専門性を有しておらず、提示された内容を吟味、判断するための情報を得る必要もあった。

Strategy for Future Research Activity

映像制作会社の相見積りをすでに取っているため、速やかに業者選定を行い、映像制作の計画に入る。同時にシナリオの点検のため、在宅看護の専門家チェックを依頼する。映像の作成は7月～8月の時期に3日間を予定しており、編集可能な状態で納品を依頼する。その後は、所属大学のeラーニングシステムに搭載し、同時に研究倫理審査を受けることを予定している。これらすべての過程は、平成30年12月までを目途に行う。

Causes of Carryover

予定していた研究費で作成する映像の制作費用について、業者および研究者間で合意できず、検討に時間がかかったため。