2017 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
17K12525
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
田尻 登志子 九州大学, 医学研究院, 助教 (60759405)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大塚 裕一 熊本保健科学大学, 保健科学部, 准教授 (70638436)
宮本 恵美 熊本保健科学大学, 保健科学部, 講師 (80623511)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 舌刺激 / 口腔機能障害 / ベロタッチ / 咀嚼嚥下機能 / 摂食機能訓練 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、口腔機能に課題を持つ児への嚥下機能やその他への舌刺激訓練の効果についての観察項目及び質問紙調査項目の作成と、それを基に舌刺激訓練による児への効果を検討することである。舌刺激訓練は、舌先と両側に歯ブラシを使用し、50g程度の圧力で1~2秒程度軽く刺激を与えるものである。対象とする児は咀嚼や嚥下機能など口腔機能に課題を持つ1歳から5歳の児である。 研究の第一段階では、過去1年以内に、舌刺激訓練指導を受けたことがある児の保護者を対象とし、舌刺激訓練前後の摂食状況や口腔機能等の様子などについて、インタビュー調査を行った。その内容をICレコーダーに記録し、舌刺激訓練前後の様子を聞き取り、現在本訓練の効果を検討するための観察項目及び質問紙調査項目についての検討に取り組んでいる。これまで4人の方を登録し、全員のインタビューを終了している。 今後は、舌刺激訓練の指導経験者である歯科医師や保健師等の専門職3名に対し、舌刺激訓練前後の被指導児の口腔機能等の変化についてのインタビューを行う計画である。これらのデータの分析結果を基に、さらに第二段階である舌刺激訓練の介入研究を行い、舌刺激訓練の指導を初めて受ける児の保護者に対して、舌刺激訓練指導前後の観察及び聞き取り調査と本訓練の効果についての更なる検討を行うものとする。本研究の成果により、保健分野の口腔機能発達支援方法のための基礎資料としての示唆を得ることができると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の研究により、舌刺激訓練の被指導者に対するインタビュー調査の結果より、1)口腔構音機能、2)摂食嚥下機能、3)日常生活での姿勢、4)日常生活動作、5)言葉、6)社会性の変化、7)親子関係の変化などについて、舌刺激前後の様子が明らかになったため。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度の研究では、第一段階での舌刺激訓練の被指導者に対するインタビュー調査より、舌刺激前後の口腔機能の変化が示された。次年度は、舌刺激訓練指導経験者である歯科医師、歯科衛生士、保健師等へのインタビュー調査を実施し、引き続きこれらの分析結果を基に第二段階である舌刺激訓練の介入研究に取り組む計画である。これらの研究をとおして、舌刺激訓練効果について、さらなる検討を行う。
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Causes of Carryover |
第一段階の指導経験者へのインタビュー調査が年度内に行えなかったことにより、支出がなかったことに加え、成果発表を行わず国内旅費の支出がなかったため、次年度使用額が生じた。次年度は、指導者インタビュー調査にかかる人件費や物品費、成果発表のため国内旅費に使用する予定である。
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