2019 Fiscal Year Annual Research Report
Study on the effect of tongue stimulation training on children with impaired oral function
Project/Area Number |
17K12525
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
田尻 登志子 帝京大学, 公私立大学の部局等, 講師 (60759405)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大塚 裕一 熊本保健科学大学, 保健科学部, 教授 (70638436)
宮本 恵美 熊本保健科学大学, 保健科学部, 准教授 (80623511)
井崎 基博 熊本保健科学大学, 保健科学部, 准教授 (60780210)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ベロタッチ / 口腔機能 / 舌刺激訓練 / 社会的交流 / 親子関係 / 障害児 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.研究目的 本研究は、口腔発達に課題をもつ児へのベロタッチ実施後の嚥下機能やその効果を明らかにするための観察項目及び質問紙調査項目を作成し、舌刺激訓練の効果を検討するための情報を得ることを目的として実施した。 2.研究方法 研究参加者:児童発達支援機関から紹介を受けた 2017年1月~9月にベロタッチを開始したK市在住の保護者4名。児の障害名は、自閉症スペクトラム3名、診断名なし1名。データ収集方法:インタビューガイドに基づき、60分~70分間の半構成的面接をベロタッチ実施後に1回実施。インタビュー内容:「ベロタッチ実施前後の社会性の変化」、「ベロタッチ前後の親子関係の変化」。分析方法:面接内容から、逐語録を作成して文字データとした質的データ分析手法を用いた。倫理的配慮:本研究は所属機関の帝京大学福岡医療技術学部研究倫理委員会の承認を得て実施した。用語の定義:本研究において“口腔機能に課題を持つ児とは、乳幼児健診等で歯科医師により嚥下・咀嚼機能に課題があると判断された児で、年齢は就学前までの児と定義した。 3.結果 属性: 3歳4~5か月児をもつ母親2名、6歳0~3か月児をもつ母親2名の計4名。ベロタッチを実施する前後の親子関係、社会交流に焦点を当て質的に分析し、効果を検討した。インタビュー調査の分析結果:【親子のコミュニケーションの改善】、【母親の心の安定】、【子どもの変化】、【夫の協力】の4つのカテゴリーが効果として整理された。 4.考察 表情の変化とコミュニケーションの改善により、口腔機能の向上の可能性が示唆された。また、ベロタッチは母親の心の安定化のきっかけの一つとなっており、夫婦で取り組みやすいことが明らかになった。今後、ベロタッチ後の口腔機能、嚥下機能、姿勢、言葉の様子などの変化についての更なる検討が必要。
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Research Products
(1 results)