2017 Fiscal Year Research-status Report
Support provided by public health nurses for early support for children with Autism Spectrum Disorders, depending on regional characteristics and parental acceptance status
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17K12533
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Research Institution | Ishikawa Prefectural Nursing University |
Principal Investigator |
子吉 知恵美 石川県立看護大学, 看護学部, 助教 (50363784)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 須賀子 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 教授 (50262514)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 発達障害児 / 保健師 |
Outline of Annual Research Achievements |
H29年度は、都市部への調査を実施する予定であった。 全体で3件の面接調査を実施した。この中で、都市部2件と農村部1件への調査を行った。都市部では、これまで、多く調査を実施してきた農村部・中山間地域とは異なり、地域において家庭の様子が見えない状況がある。その中で、担当地区内で幼稚園から保健師に相談があり、療育につなげたケースについて詳細を伺うことができた。それぞれの家庭の顔が見えない都市部においては、保護者と子どもとの関わりが密である幼稚園教諭や保育士との連携を大事に支援が行われてきた。また、就学を1つのチャンスとして、就学に向け、保護者に療育の必要性を話し、つなげていくようにしていることは聞き取りできた。都市部においても家庭訪問や電話での教室や療育へのお誘いや幼稚園・保育所との連携の中で、児と保護者を支えていることは、農村部・中山間地域と同じであった。しかし、農村部・中山間地域とは異なり、家庭の中の様子まで見えない中での支援での限界として、療育機関へ通うことを拒否された場合は、そのまま様子を見るしかない実際が、今回の調査結果からは聞かれた。農村部・中山間地域においては、兄弟の健診や発達相談などの【会う機会を活かした関わり】が行われており、そのような「会う機会」がある場合がある。農村部・中山間地域においては、療育機関が少ないため、近隣市町村と共同で療育機関を使用することが多い。このような中、保育所には児は通うため、保育士が療育の視点をもって児と保護者を支援していた。しかし、都市部においては、このようなことはなく、各専門職や専門機関が揃っており、保育士や幼稚園教諭と連携し、支援につなぐことを行っていた。家庭の中が見えない大規模都市部における発達障害児の保護者の受容状況に応じた早期療育に向けた支援の一端が2件の面接調査より聞き取りできた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
H29年度は都市部調査を予定しており、調査件数は、予定数より少ないが、今までの課題でもあった大規模都市での調査が実施でき、大規模としにおける支援の実際について聞き取ることができた。 調査への協力承諾を頂いてから時間が経っており、当時了解をしてくださった方もい移動になっているなど、調査地との調整に多少時間がかかったこともあり、やや遅れている。 しかし、今後の予定箇所であった、農村部・中山間地域においての調査も実施できており、調査方法については、調査地と調整しながら、これから調査件数を増やしていく予定である。 また、継続して研究をすすめているが、研究を始めたころより発達障害児研究も多く行われるようになり、本研究をすすめる上でも、今一度、文献検索を大幅にやり直した。海外文献も含め、文献検討を重点的に実施したことも、やや遅れる要因となった。
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Strategy for Future Research Activity |
調査地については、都市部、農村部・中山間地域など、人口や療育機関の有無などの社会資源も含めた支援体制の異なる地域におけるデータをバランスよくとれるよう、調査をすすめる。 また、研究課題の中で、保護者の受容状況に応じた支援としており、子どもの障害を指摘された後の保護者の受容状況について、1事例、保護者への聞き取りを追加し、受容状況に応じた支援の経過を事例研究により明らかにしたいと考えている。
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Causes of Carryover |
成果報告において、洋雑誌への投稿のための英訳校正を予定し、準備をすすめていたが、年度内には難しい状況になった。このため、その分の英訳校正費が次年度への繰越金となった。
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