2019 Fiscal Year Research-status Report
介護保険施設における援助者の負担軽減に向けた新入浴ケア体制の開発と評価
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17K12551
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
橋本 智江 金沢医科大学, 看護学部, 講師 (30515317)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川島 和代 石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (40157855)
平松 知子 金沢医科大学, 看護学部, 教授 (70228815)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 入浴ケア / 介護保険施設 / 労働負担 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度の測定結果では、入浴ケア援助者の顕著な負担が明らかとはならなかったため、今年度は、援助者自身が感じている負担を明らかにするために、インタビュー調査を実施した。平成30年度の測定調査の対象である、介護老人福祉施設3施設の介護職員7名のうち、同意が得られた3名を対象とした。前年度の測定結果を提示し、結果を見てどう感じるか、入浴ケアを行っていて感じることはどのようなことか、入浴ケア以外のケアの実施と比べて違うことは何かなど半構造化面接を行った。 得られたデータを質的帰納的に分析し、分析結果と関連がある平成30年度の測定データをとりだし、比較検討した。 援助者は、浴室温熱環境に対して測定結果と一致する感覚を持っているが、利用者が寒く感じないようにすることを優先しているため、自身が暑いと感じることはあきらめていると語っていた。また、入浴ケアは身体的負担のみではなく、心理的負担も様々にあることも明らかとなった。 上記調査結果と、前年度の結果、さらには本研究課題以前に行った調査の結果を合わせて、新入浴ケア体制について検討を行った。その結果、入浴ケア担当時間、入浴ケア担当方法、浴室温熱環境の可視化に関する内容が考えられた。さらに、新たな視点を得るために海外の施設におけるケア方法について、文献検討を重ねてたが、現時点では有用な知見が得られていない。新入浴ケア体制に必要な情報収集、検討を重ねていく必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の予定では、今年度は新入浴ケア体制を実施して、検証していく予定であった。しかし、前年度の調査では、十分な結果が得られず、追加データの収集を行ったため遅れが生じた。研究期間を延長し、調査を進めていく。
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Strategy for Future Research Activity |
海外の施設におけるケア方法の情報を集め、さらに検討を重ねた新入浴ケア体制を施設で実践してもらい、入浴ケア援助者の負担の変化を調査していく。
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Causes of Carryover |
当初の計画で予定していた、海外の施設におけるケア方法の視察が、その他の業務の多忙により行えていないため、次年度使用額が生じている。また、追加データ収集により、新入浴ケア体制の実施による検証が実施できていないことも影響している。次年度は、視察旅費及びデータ収集旅費等に使用していく。
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