2019 Fiscal Year Research-status Report
Interproffesional collaboration in rural nepalese community health promotion with IT network
Project/Area Number |
17K12556
|
Research Institution | Sonoda Women's University |
Principal Investigator |
杉野 美礼 園田学園女子大学, 人間健康学部, 講師 (10434961)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神原 誠之 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 准教授 (10346306)
沢辺 元司 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (30196331)
吉田 由記子 園田学園女子大学, 人間健康学部, 助教 (40636122) [Withdrawn]
内藤 毅 徳島大学, 高等教育研究センター, 特任教授 (60164109)
溝畑 智子 神戸女子大学, 看護学部, 助教 (80724434) [Withdrawn]
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 多職種連携 / 健康記録管理 / ヘルスプロモーション |
Outline of Annual Research Achievements |
調査は日本人研究者のほかに、ネパール国内の医学生、医師、公衆衛生研究者が実施し、身体測定また血圧測定などの実施にあたって対象村落の村落委員会、住民グループ、公立学校教員の協力を得て多職種連携で実施した。 学校生徒の身体測定及び測定結果の保管については、首都近郊村落の公立学校3か所及び地方村落部の公立学校2か所で実施した。身体測定は体重・身長・視力測定を実施した。視力が著しく低い生徒が各学校に4-5名おり、眼科受診をすすめた。首都近郊村落部では幼児クラスから9年生までの合計約600名の生徒が参加した。首都近郊村落の公立学校3か所のうち、2か所は新規に参加した学校であった。新規参加した2校では教員が積極的に調査チームと協力して測定及び記録を実施した。地方村落部の公立学校では幼児クラスから9年生までの計約400名の生徒が参加した。地方村落部では、手洗い及び歯磨き指導等の健康教育も実施した。学校生徒には測定結果をその場で用紙に記録して手渡した。教員または調査チームが測定結果の記録を表にまとめ、保管した。記録保管のための入力については、担当する教員が一定しておらず、調査チームが入力作業を行うこととなった。 村落住民を対象とした体重および血圧測定では、地方村落部2か所の住民グループが昨年に引き続き参加し、4-6か月毎の測定時に各グループ30名前後の住民が体重および血圧測定を行った。住民参加者には記録が確認できるように記録用紙を配布し、毎回持参するように指導していたが、記録用紙を持参しなかったり、参加者の入れ替わりが多かった。そのため住民用のカルテを作成して確実に記録を保管できるようにした。カルテの保管は研究修了まで研究チームが保管することとした。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
健康記録の入力について当初はコンピューター教育の教員に担当してもらうことにしていたが、教員の交代、電力不安定等により、教員が責任をもって記録の入力をすることができなかった。また多くの学校教員がコンピューター操作に慣れておらず、学校生徒に健康記録の活用方法を指導することが難しいことがわかった。コンピューター教員だけでなく、すべての学校教員に健康教育の指導を含め、身体測定結果の入力方法やデーターの活用方法を指導する必要がある。 村落住民への体重・血圧測定については参加者が不安定であるため継続性に問題がでている。住民からもただ測定するだけではよく意味がわからないという声もあり、健康診断をもうけ医療的に評価し、体重・血圧測定の重要性を認識してもらう機会を設けることとした。健康診断により、住民が定期的に体重・血圧測定を行う動機づけとなり、健康管理能力の向上へとつながる期待ができる。村落住民の所属する村落委員会ではコンピューター設備がないことから現在記録の入力・保管は研究チームが行っている。村落住民が自分でデーターのアクセスができるように環境を整備する必要がある。
|
Strategy for Future Research Activity |
公立学校教員対象の健康教育・コンピューター操作のワークショップを実施する。身体測定を学校行事として継続して実施できるように教員間で日程を決定してもらい、実施方法を検討する。またコンピューター教員以外の教員が記録管理に関われるように、コンピューター入力の基本操作、身体測定結果の利用方法について指導し、教員の健康教育と記録保管についての知識と技術の向上を目指す。指導者はネパール国内NGOと協議して派遣する。 村落住民グループの健康状態の評価と意欲の向上を目的に健康診断を実施する。村落部住民が主体的に準備できるように協議をすすめ、今後も村落住民独自で健康診断ができるように実施方法を指導しながら支援する。健康記録の入力・保管・活用については、上記NGOと協議をし、住民グループと直接連携できるように体制を整える。
|
Causes of Carryover |
対象公立学校及び村落住民グループの健康記録保管のための体制構築と設備整備が遅れている。2019年度から参加した学校もあり、1年間延長して健康記録保管の体制の構築を重点的に行うこととなった。
|
Research Products
(2 results)